話し手が変わると相手に与える印象も変わる―この厳然たる事実を理解していれば、なぜリーダー自身が英語を話さなくてはならないのかが分かります。

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「何を話すか」より「誰が話すか」が重要

これは誰もが経験があるでしょう。

有名人や著名人と、自分が同じ発言をしたとき、前者の方がその影響度合いは大きくなります。

これは、有名人や著名人が持つ経歴や実績、地位といったオーソリティが、彼らの発言を支えているからです。人々はそれを感じ取り、「あの人の言葉は素晴らしい」「あの人の言葉はためになる」と思うのです。

「あの人が言うことなら・・・」と信じるわけです。

大きな影響力がある人間は、その発言そのものの影響力も大きくなります。

ではこれを企業に当てはめて考えるとしたらどうでしょうか?

通訳を介して話すより、「あなた」の言葉を

海外出張時には通訳者を連れていき、自分のメッセージを伝えてもらっているという方は多いと思います。

事実、弊社の通訳サービスにもそのようなご相談があるためです。

そしてそれ自体が特に悪いわけでもありません。

しかし前述のように、もし、話し手の熱量や話し手自身の言葉だからこそ、相手に伝わるとしたらいかがでしょうか。

当然、経営者やエグゼクティブの言葉こそ、もっとも重く大きな発言となります。

そこには、経営を支えているという経験や自負、経営自身の熱い想いがあるからです。

通訳者を介せば、その想いが薄まってしまうのは致し方ありません。これは通訳者が悪いということではないからです。

もし海外の大切なクライアントとの大切な商談があったとき、あなたは自分で話しますか?それとも通訳を介してコミュニケーションを図りますか?

通訳との比較

自分の言葉で話すか、通訳者にお願いするか。

これは究極の選択といっても過言ではありません。

できるだけシンプルに通訳を介した場合と自分自身の言葉で話した場合の比較をしてみましょう。

この図は、内容をかなり簡素化していますが、やはり自分で話すのには大きな心理的な壁があります。

「恥ずかしい」「間違えたら笑われてしまうのでは」といった感情は多くの日本人が持つものだからです。

自分で英語を話せるメリットとしては、自社ビジネスに与えるインパクトは大きいでしょう。

ある程度の時間はかかりますが、いったん話せるようになれば、ほかのクライアントの仕事にも応用ができます。また、プライベートでの海外旅行というのも心理的なハードルが下がるかもしれません。

そういった意味では、多少の時間はかかるけれども、ある程度の英会話力を身につけてしまうほうが長期的にはコストパフォーマンスも高いのではないでしょうか。

誰かに大切なメッセージを伝えたいとき、それが例えたどたどしくても、心がこもっているほうが、相手に届くはずです。

そのためにも、ぜひ「自分の言葉で英語を話す」ようにしていただくことで、ビジネスが飛躍的に成長するのではないでしょうか。