外資系企業のための CMS を活用した Web サイトローカライズ

Webサイトは BtoB ビジネスにおいても非常に重要な役割を果たしています。企業の基本情報、製品情報、また採用情報、プレスリリース、ソリューションやサービス、事例などありとあらゆるコンテンツを掲載することができ、今やお客様との最初の接点でもあります。

特に BtoB では購買プロセスにおいて営業担当者に会う前の段階でおよそ 6割が情報収集をしているという調査結果もあります。

その検討段階で利用されるのは、当然 Web サイトになります。

つまり、ユーザが欲しい情報に素早くアクセスすることができ、分かりやすい説明と明確な回答を得ることができるだけの Web サイト構成が求められるということです。

別の言い方をすれば「お客様の困りごとや悩みにきちんと回答してくれる Web サイト」です。

そのため、今やどの分野もどの業種も Web には力を入れているのが実情ですが、外資系企業様の場合には必ずしもそれが最優先とならないケースもあります。

弊社でも様々な形の Web サイトローカライズのご相談がありますが、今回は外資系企業における CMS を活用した Webサイトローカライズについてまとめました。

Webサイトローカライズの定義

まず初めに、Web サイトローカライズとはどんなものかについての概要は以下のページをご覧ください。

Webサイト ローカライズ

このように、Web サイトは国内企業と外資系企業との間で大きな違いがあります。

ローカライズに対する本社の理解度と拘束度合い

外資系企業特有とも言えますが、企業によって「本社からの拘束度合い」が異なっています。拘束度合いというのは、様々な Regulation に則ってビジネスを行わなければならないため(これは当たり前)、ある程度自由が奪われてしまっているという状態です。

例えば、アメリカ本社の外資系企業の場合でも、 大きく分けて以下の2通りがあります。

  1. 日本側にある程度の権限を与えてくれるケース
  2. 本社側で細部まで決定し準拠せざるを得ないケース

 

このどちらになるのかによっても、Webサイトローカライズへの理解度や自由度が変わるため、「現実的に打てる施策」が変わってきます。

これは、日本企業、国内企業ではほとんど見かけないケースです。なぜなら Web 制作においては自分たちの意向が通るのが普通だからです。もちろん予算やスケジュールの問題はありますが、制作そのものへの直接的な制限もあまりありません。

一方、外資系企業の場合には、まずスタート時点が異なる(ケースがある)という前提を理解しておく必要があります。

貴社ローカライズは CMS か HTML ベースか

次に、貴社の Web サイト(本社)が作られている環境について、ローカライズ前にチェックしておく必要があります。

今は多くの企業が CMS(Contents Management System)で制作されているので、これからのリニューアルには、CMS がベースになることが多いと思われますが、ごく稀に HTML+CSS で制作されているケースも存在します。

CMS なのか HTML なのかによっても作業負荷も変わりますし、自由度も変わってきますので、日本支社としてどういう方針でローカライズするのかは、事前に決めておく必要があります。

CMS とは何か

CMS とは Contents Management System(コンテンツマネジメントシステム)の略称です。

誤解を恐れずにいうと、ブログ記事を書いたことがあればイメージしやすいと思いますが、タグ等の専門知識がなくても文章を書いて、画像をアップロードすれば基本的な Web を制作することができるという大変便利なツールです。

慣れてしまえば、ある程度は自分で作業できることも多いのですが、導入している CMS によっては実際の操作方法が違っていたりするため、本社側でどんな CMS を導入して使用しているのかを把握しておく必要があります。

代表的な CMS 一覧

CMS は様々な種類がありますので、その一部を掲載します。

  • WordPress
  • Movable Type
  • Typo3
  • Joomla!
  • Drupal
  • Adobe Experience Manager
  • Microsoft Sharepoint
  • Kentico

これらはほんの一部となります。中でも WordPress は世界中でもっとも使用されている CMS であるため使いやすいですし、汎用性も高く更新、管理という点からでもお薦めです。

その他の CMS もそれぞれ特徴があり、また有料/無料の違いなどもありますので、ぜひご検討ください。特に外資系企業の場合には、本社側で導入している CMS を使用しなくてはならないケースなどもあり、日本という枠組みだけで考えても話が進まない場合もありますので注意しましょう。

なぜ CMS を使うべきなのか(使うのは当たり前)

CMS を活用すべき理由はいくつもありますが、仮に本社の Web が HTML+CSS で制作されていたとしても、現状では日本語版は CMS で作ることをお薦めしています。

その理由としては以下になります。

  • HTML 等の知識が無くても自分で作業可能
  • 外注コストの削減
  • スムースな運用管理

それぞれご説明しましょう。

HTML 等の知識が無くても自分で作業可能

これはまさにその通りです。上述のように、管理画面から簡単にページを生成することができます。従来は、HTML言語をはじめとして様々なプログラミング言語の知識が必要でしたが、CMS の場合にはそれらは不要です。

※ただし実際には細かい設定やプラグインなどを使用するケースが多いので、あくまで基本的な操作のみということになります。しかしこれからもトレーニング次第で習得は可能です。

外注コストの削減

自社で CMS を活用できるメリットのひとつがコスト削減になります。これまでは外部に依頼しなければならなかった作業を自社で行うことができるため、その分の外注費は削減されます(内部コストは別)。

スムースな運用管理

これもコストと同じくらい重要なスピードを含めた運用管理です。業者に依頼すると 2、3日かかっていたものが自社内で更新できると、早ければその日のうちに更新できるようになります。このスピードの違いは確実にビジネスに有利に働きます。

CMS を活用した Web サイトローカライズの注意点

外資企業特有のルールはありますが、Web サイトローカライズを CMS を使って成功させる上で最低限必要なポイントを列挙しますのでご参考になさってください。

Web サイトのゴールは何か?(本社と同じか)

これはローカライズに限った話ではありませんが、「Webサイトを作る目的は何か」はしっかりと明文化して関係者と共有しておくべきでしょう。

「誰に対してどんな内容をお届けするのか、それによって相手はどんな変化があるのか」

という超基本を抑えておく必要があります。

その1:本当に必要なページを見極める

これも外資系企業ならでは、と言えますが、本社側にあるすべてのコンテンツを丸ごと日本語化する必要があるのかどうかは、事前に取り決めておくべきです。日本市場の日本のお客様に情報を届けるということを考えた時に「この情報は本当にいるのか?」というのは今一度、自分自身に問いかけてるべきでしょう。

その2:日本に合わせたオリジナルコンテンツを作る(ローカルまたはセントラライズド)

逆に「本社のサイトには無いけれど、この情報は日本語版には入れておきたい」というコンテンツがあるかもしれません。

そういったものは本社側にはなかなか伝わりにくい上、本社からの理解度や拘束度合いにも影響を受ける部分です。そのためある程度の交渉は必要になるかもしれせんが、理解してもらえれば、より自由に設計できるようになりますので、リード増加に貢献する可能性があります。

その3:「伝わる翻訳」をする(トーン&マナー)

こちらも重要な要素です。ユーザは文章やイラストなどを総合的に判断して問い合わせをします。意味の分からない翻訳、一見しては気づかないが実は間違っている翻訳などがあると、それだけでビジネスチャンスを失ってしまいます。

また適当な翻訳をすればトンマナが合わずに読みにくくなって結果的に言いたいことが伝わらない、知りたい情報が手にいれられないという事態を引き起こしてしまいます。

弊社では、「クリエイティブ翻訳」といったサービスもご提供しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

マーケティング担当者に必須の「マーケティング翻訳」とは

 

その4:デザインとメッセージ

Webはテキストだけでなく動画やイラストなど様々な要素で構成されています。特にそのデザイン性は、その企業のメッセージを体現していますし、ブランディングという点からも非常に重要なものだといえます。

外資系企業の場合にはブランディングガイドラインなどが存在し、それらに準拠してデザインされています。ガイドラインに従いつつ、貴社が絶対に伝えたいメッセージを表現しなければなりません。

その5:ユーザビリティを検討する

デザインと同じくらい重要なのがユーザビリティです。BtoB 企業の場合、特に「使いやすさ」というのはないがしろにされがちですが、しかしその実、操作性が悪ければ離脱しやすくなりますし、結果的にコンバージョンはしません。

UX などとも呼ばれますが、操作しやすい、分かりやすい、問い合わせしやすいなどはテストなどを通じて確認しておく必要があります。

その6:できるだけ自社運用を心がける

最後は、自社内での運用を目指すことです。CMS、特に WordPress を利用する理由のひとつでもあります。自社内での運用ができればいつでも好きなときに変更できますし、運用管理もスムースになります。

コスト削減にもスケジュール短縮にもなりますし、ノウハウも社内に溜まりますのでお勧めです。

最初は外注業者に依頼していてもマニュアルを作ったり操作を徐々に覚えていければ、やがて自社運用ができるようになります。

まとめ

CMS を上手に活用することで、Webサイトが大きく変わってきます。ただ本社サイトを翻訳しただけ、ではなく有機的に活用するためにも上記のポイントはおさえておくべきしょう。

チェック項目日本側の自由度が高い
(Local)
本社の拘束度合いが高い
(Centralized)
デザイン(見た目)とメッセージ・ブランディングの不統一の恐れ
・ブランディングの統一感高い
コンテンツ(必要なページ)・必要なページを見極めることで Webサイトの質が向上・不要なぺージがあるとユーザビリティ低下
オリジナルコンテンツの有無・日本のユーザが知りたい情報を掲載できる・グローバル単位でのニーズなので日本独自のニーズには対応できない
翻訳の品質(伝わる翻訳かどうか)・オリジナルコンテンツと共に作り上げることでリーダビリティ向上・刺さる翻訳ではないのでユーザの理解が薄い
ユーザビリティ・必要なページとデザインを合わせることで使いやすい Webサイトに・グローバルのまま使用するので使いにくい可能性も
更新・管理・運用・CMS(Wordpress)等で進めることで自社運用が可能・グローバル CMS で進めることで自社運用は可能だが権限や操作によっては外注化も必要に

 


そのコミュニケーションで失注する

BtoB の仕事は BtoC に比べて金額も大きく、また仕様も複雑になりがちだ。関わる関係者も多くなる。そこには当然 BtoC とは異なる難しさが存在している。

法人営業としてクライアントと接する際や、また逆の仕事を発注する立場などを経験すると、明らかに仕事をする前の「コミュニケーション」によって、自ら失注率を高めているのでは?と思いたくなるケースがある。

もったいない上に誰も得しないコミュニケーションは、お互いを不幸にする。ではいったいどうすれば失注するコミュニケーションを回避できるのだろうか。

担当者からの問い合わせ

xx ネットワーク株式会社の Aさんは、先日、自社の次の新事業の責任者にアサインされた。彼はまだ若かったがこれまでの活躍が社内でも評価され、ある一定の信頼を得ていた。

そのような経緯があったため経営陣は彼に新事業の立ち上げを任せることにした。

xx ネットワーク社としても、A さんとしても初めての取り組みのため、まず A さんはしっかり協力してくれるであろうパートナー企業を探すことにした。このパートナー企業の選定によってプロジェクトの成否も変わってくるだろう。

A さんは、早速プロジェクトに関連するキーワードを並べて検索したところ、2社ほど良さそうな企業が見つかった。

すぐに A さんは問い合わせのメールを送った。

ご担当者様

いつもお世話になっております。私  XX ネットワーク株式会社の A と申します。この度、弊社の新事業である「ZZZZZ プロジェクト」の製品化にあたり、ご協力いただけるパートナー様を探しているところです。

ご多忙のところ大変申し訳ありませんが、貴社の事業内容等について詳しくお聞かせいただけないでしょうか。ご連絡お待ちしております。

どうぞよろしくお願いいたします。

その後、C 社と D 社の二社からすぐに返事をもらうことができた。コロナ禍のため、まずは電話で話をした。

「お問い合わせありがとうございます。C 社の鈴木です。よろしくお願いいたします。早速なのですが、お問い合わせいただいた貴社の新事業についてお聞かせいただけますでしょうか。」

「はい、ありがとうございます。実は弊社でも初めて事業になりまして、○○の部分をお手伝いいただける企業様を探しておりまして・・ただ、初めてで色々分からないこともあるので、その辺も相談に乗っていただけるようなパートナーさんと一緒にできたらと考えております。」

「なるほど、ちなみに納期はいつでしょうか?」

「はい、こちらは3か月後をターゲットにしています。」

「なるほどー、それだとすぐに始めないと間に合わないですね!」

「あ、そうなんですか?3か月あるからまだ多少なりとも余裕あるのかなと思ってたんですけど。。。」

「いえいえ、それまでにやらないといけないこともありますので、なるべく早くご発注いただいた方がいいですね」

「え?ああ、発注はまだできませんが、急がないといけないのですね。分かりました」

この電話では、Aさんは、テキパキした営業マンだなと感じた。するとタイミングよく、今度は D 社からも電話がかかってきた。

「いつもお世話になっております。D 社の佐藤と申します。この度は弊社にお問い合わせいただきまして誠にありがとうございます。

「いえ、こちらこそありがとうございます。実は、弊社でも初めての事業となるのですが、○○の部分をお手伝いただける企業様を探しておりまして。。。分からないところもあるので色々ご相談できると大変ありがたいのですが。。。」

「なるほどそうなのですね。かしこまりました。そうしましたら、一度詳しいお話をお伺いできればと思いますので、お伺いして詳細をお聞かせいただくか、もしくはZOOM等でのご面談のお時間を頂戴できればと思うのですが」

「ありがとうございます。あいにく世の中がこんな状況ですので、御来社いただくのはリスクがありますし、弊社も現状、こちらからの訪問も禁止していますので、 ZOOM でお願いできますでしょうか。」

「かしこまりました。では、別途 ZOOM にてお打ち合わせさせていただけますと幸いです。それでは日程ですが・・・・」

A さんは D 社の営業の電話を切った。こちらも丁寧な感じだったし、安心もできそうだ。ただ、あえて言うなら C 社の営業マンに比べたらスピード感は多少劣るかな・・・という点だけは片隅に置いておこう。

A さんは、後日 D 社の営業マンと打ち合わせをした。その際には、「希望納期」「作業の仕様」「予算」「プロジェクト立ち上げの経緯や背景」などを聞かれ、できる範囲で(もちろん言えないこともあるが)回答した。

打ち合わせ中、C 社のことをふと思い出し、D 社の営業マンに聞いてみることにした。

「あのー、他社さんは、すぐに発注してもらわないと間に合わないっておっしゃってたんですが・・」

「ああそうですね、確かに3か月と言うのは意外と短いので余裕があるかと言えばそうでもありません。ただ、急がないといけないかどうかは私には分かりかねます。他社さんのお考えもあると思いますので。。。。」

「まあ、そうですよね・・・」

今回は初めてのことばかりで、A さんとしても、それぞれの考え方が違うのかなあという印象を持っている程度だった。いずれにしても、まずは両社から見積をもらうことにした。

しかし、後日、作業の仕様がはっきりしたことで見積書を作ってもらう予定だったが、D 社ではすぐに対応できない箇所があることが分かり、その件について D 社の営業マンから連絡があった。

「大変申し訳ありません。お伺いしていた内容だけでしたら問題ないのですが、実はその中にある XXX という工程とそれに付随する作業が、現在の弊社ではすぐに対応ができない状態でございまして、お役に立ちたいのは山々なのですが、ちょっと今回の条件では難しいかと・・・」

「そうなんですか・・・確かにお打ち合わせではこの辺りはきちんとお伝えしていなかったですね。こちらこそ申し訳ありません」

「いえいえ、とんでもありません。私こそ、きちんとお聞きしておくべき個所だったと深く反省しております」

A さんは残念ながら D 社では対応ができない部分があるということで、C 社の営業に連絡をした。念のため、D 社ができないと言っていた XXXXの部分について C 社の見解を聞きたいと思った。

「お電話ありがとうございます!」

「先日はありがとうございました。この間お話しした中で、XXXX の部分を詳しくお伝えしていなかったと思うのですが、貴社ではこの部分の対応は可能でしょうか?」

「はい、大丈夫ですよ」

「あ、そうなんですか。じゃあ安心ですね」

「はい、それよりも A 様、この間もお伝えしたとおり、時間があまり有りませんので、一刻も早く作業を進めさせていただけないでしょうか」

「はい、それは分かるのですが、他にも社内で確認事項がありますのでお待ちいただけますか?」

A さんは、とにかく C 社が急いでいるのを強く感じた。

翌日。A さんは社内のプロジェクトチームに現状報告をしたところ、メンバーからいくつかの質問が出てきた。指摘された点は、確かに彼らの言うとおり、きちんと抑えておかなければならない部分だ。

初めての内容で、自分自身も詰め切れてなかったなと反省しつつ、そうは言っても会社としても失敗はできない事業だから、念のため C 社さんに聞いておいた方がいいだろう。すぐに確認しようと思った。

このあたりは C 社さんはどう考えているのだろう。大丈夫なのだろうか。

「そういえば C 社の営業マンはあまり質問自体がなかったな・・・」と気づいた。

しかし、これは自分たちが分からないだけで、彼らは経験豊富で、元々対応可能だから聞いてこなかった可能性もあるので一概に何とも言えない。

そこで、A さんは、再度気になる点をまとめてメールした。これできちんとした回答をもらえれば、安心だし、自分の取り越し苦労に終わるだけだ。

C株式会社 鈴木さま

XX ネットワーク株式会社の A でございます。先日来、ご相談の件ですが、社内会議を行いましたところ、以下の質問が出てきてしまいました。弊社としてもこの点は重要と考えているため、ご多忙のところ大変申し訳ないのですが、以下についてご教示いただけますでしょうか。

1. xxxx について

2. xxxx について

3. xxxx について

4. xxxx について

5. xxxx について

上記につきましてご回答をいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

翌日、C 社からの回答があったのだが、5つの質問に対して 5つの回答があったのではなく、3つまでしか答えを聞くことができなかった。不思議に思った A さんは仕方なく、C 社の営業マンに電話をした。

「お世話になっております。先日メールでお送りした質問の件ですが、ご回答いただきありがとうございました。ただ 2番と 4番に対してのお返事が含まれていなかったのですが、これは何か意図があるのでしょうか。」

「いえ、こちらはご不安にならなくても大丈夫なので、お返事していませんでした」

「え?あ、そうなんですか。。。でもこちらとしてはそれを理解しないと進められないですし、また私も上司に説明をしないといけないので。。」

「失礼しました。そのあたりはご理解いただけると思いましたので」

「いや、申しわけないのですが、分からないのでお聞きしている訳ですからそれは教えていただかないと難しいですよ」

「でも、前からお伝えしている通り、納期があるのですぐにスタートしないと本当に間に合わなくなっちゃいますよ?」

「いや、そういう問題ではないですよね?私も最初にお伝えしましたが、弊社としても初めてのプロジェクトなので、御社にとってはお手間かも知れませんが、きちんと確認しておきたいということはお伝えしているハズです」

「・・・・。」

「ですからお忙しいとは思うのですが、お送りさせていただいた質問のご回答をいただけないでしょうか?」

「・・・分かりました。ただ、私どもも今回の貴社のプロジェクトに携わらせていただく上で色々準備もありますし、貴社のためにすでに社内でも多くの時間を割いております。これ以上のやり取りは正直厳しいのですし、納期に間に合わなくなってしまうのですが」

「え?どういうことですか?私はまだ何も作業はお願いしていませんし、発注書もお送りしていません。仕事を進めるために絶対に必要な仕様を決めるのに、確認するのは当たり前の話ですよね?」

「私どもも今世の中がこのような状況で、1社でも多くのお客様のお役に立ちたいと思っているんですが、貴社とのやり取りの時間が増えてしまっていて、これ以上は時間取れないのですよ」

「いや、何をおっしゃってるのでしょうか?弊社としては不明点をきちんと潰してからでないと、仕事をお願いできないですし、それは普通のビジネスでは当たり前ですよね?違いますか?それとも、貴社にとって他社さんは余計な質問もしないし、すぐに進められるから都合がいいということですか?」

「そこまでは言っていません。ただこれ以上のやり取りはもう時間がないのでできませんと申し上げているだけです」

「いや、だから、メールでお送りした5つの質問にすべて回答していただければそれでいいじゃないですか」

「すみません、私ちょっとこれから別のお客様のアポイントがあるので電話切らせていただきます」

「え?どういうこと・・・・」

ガチャ。

電話はそこで切れた。A さんは茫然とした。 ビジネスをしていてこんな風にガチャ切りされたのは初めてだった。自分がいけなかったのか?しかし、仕様が確定しなければ見積だって適切なものではないだろうし、何よりそんなものでは稟議も通らないし上司にも説明できない。

「質問に答えてくれない理由」を聞いただけなのに、なぜか逆ギレされて電話を切られた。まったく意味が分からない・・・

失注するコミュニケーション

上記の例は分かりやすくするため多少の脚色はあるが実話だ。ビジネスの世界でというより社会人としてガチャ切りされるようなことは、基本的に起きない。そんな稚拙なやりとりは通常発生しないだろう。

EC サイトのようにネット上で注文まですべて完結できるのであれば、営業マンとのやり取りは不毛だが、今回はそうではない。A さんは「初めて取り組むことなので色々相談しながら」と言っており、C 社も D 社も、Aさんや xx ネットワーク社にはこの分野についてあまり多くの知識を持ち合わせていないということは事前に分かっていたはずだ。

だからこそ、D 社の営業マンは、丁寧にヒアリングをし、説明をしていった。確かに途中、対応できない工程があったのは残念だが、A さんと一緒に考えてくれて話をしていた。

一方、C 社の営業マンは「とにかく早く発注してください」の一点張り。細かい話はしない。本当にこんな営業マンに当たったら怖くて発注なんてできないのは明白だろう。

まさにこれが「失注するコミュニケーション」だ。

  • クライアントの質問にきちんと答えない
  • 都合が悪くなると話をすり替える
  • しっかり確認をせずに「大丈夫」しか言わない
  • クライアントへのヒアリングが甘い
  • 最終的にクライアントの無知のせいにして逆ギレ

このようなことをすれば、容易にトラブルが起きることが想像できるはずだ。

あなたの命を預けるに値するのか

別の例で考えてみよう。もし今回のようなコミュニケーションを医療に置き換えてみたらどうだろうか。あなたは患者で知識もない。この先どうなるのか、どうすればいいのか分からない。しかし日に日に痛みだけはひどくなってくる。

そんな状況で病院に行ったとする。その際の医者から「これは手術ですね、しかもすぐにやったほうがいいので、今からやりましょう」とだけ言われたらどう思うだろうか?

  • いったい何が起きているのか
  • なぜ手術するのか
  • 何の病気なのか
  • 本当に手術は最善なのか

などなど、疑問だらけのはずだ。家族にも相談しなければならない。会社にも連絡しないといけない。万が一のことも考えないといけない。。。

そんな色々な不安が一気に押し寄せてくるのに、医者は「3時間後には開始したいと思いますのでこの書類にサインを」と言ってくる。

あなたはパニックになるだろう。

それでもあなたはこの医者の言う通り、手術をしようと思うだろうか?

あなたはあなたの命をこの医者に預けようという気になるだろうか。

なぜこんなことが起きるのか

実際、なぜこういったことが起きるのだろうか。恐らく C 社の営業マンはどこかでクライアントを「下に見ている」可能性がある。

「分からないところを手伝ってやってるんだから、黙ってオレたちのいうことを聞いていればいいんだ」

という心理が無意識であったとしても働いているからこそ、誠実に回答しないし、「分かったから早く発注してくれ」というトークになるのだろう。

確かに C 社や、上記の医者も専門家であり、プロフェッショナルなのかもしれない。実績も多く、任せたらきちんとしたものを仕上げてくれるのかもしれない。

しかし、今回のクライアントや患者は初心者だ。その初心者も安心してお願いできる(お願いしたい)ように説明を加えないのは、単純にクライアントをバカにしているだけだろう。

「説明をしなくてもできるから大丈夫」という態度が出てしまっている。クライアントはそっちに引っかかってしまうし、残念ながら C 社の営業マンはそれ自体に気付いていない。

ちなみに、このケースではないが別の事例では「そんなことも分からないのですか」といった発言や、クライアントを小バカにするような対応をする会社もある。ニヤニヤしたり、チャットツールでクライアントのコメントに「Bad」ボタンを押してしまうようなケースだ。

こんなことは通常ありえない。

「分からないからやってあげてるのだ」という態度がそのまま出てしまっている。そしてクライアントは敏感にそれを察知する。

A さんのケースでは、初めから正直に、出来ないからお願いしている、分からないからその道の専門家に聞いているのだが、なぜか C 社の営業マンはそれを曲解して「俺の言うことを黙って聞いていればいいのだ」という不遜な態度にすり替わってしまっている。

特に、BtoB においては、関係者も多く、社内における A さんの立場もある。細かい仕様まできちんと確認するのは当たり前の話でそれを面倒臭がっていては、仕事にならない。

また医者の例でも「インフォームドコンセント」という発想がない医療は誰も安心できないだろう。

ちょっとした手間、補足説明を省いてしまうとこのようにクライアント側の不安が増大する。結局これでは双方にとって時間の無駄だし、何一つメリットがない。

こういったコミュニケーションで悪評を広めるくらいなら、初めから D 社のように断った方がマシだろう。

まとめ

ここまで極端な事例はあまりお目にかからないはずだが、本当にそのお客様の役に立ちたいと思っているのかは、営業マンのスタンスで分かる。なぜなら営業マンはその会社の看板を背負っているからだ。

  • 他のクライアントの仕事があると言いながら、結局自分視点でしか話さない
  • 最初は調子はいいが行動が伴わない

これではいけない。まだ仕事が始まってもいないのに「頼みたくない」と思われてしまうのは愚の骨頂でしかないし、印象も最悪だ。

大切なのは、上からモノを言うことでもなく、変に下手に出ることでもなく相手の立場を想像して対応していくことだ。

  • プロフェッショナルとしての高いパートナー意識
  • クライアントと同じ方向を向く(クライアントの実現したいことを理解する)
  • クライアントの困りごとを一緒に解決していく気持ちで対応する

簡単にいえば「困っている/悩んでいる/病気の お客様に対して自分たちがもっている技術でお役に立ちたい」ということだ。

自社の営業マンがこんな回答をしていないか、あらためて考えてみてもいいだろう。

かなり無駄なコミュニケーションコストを払っている可能性がある。逆に言えば、こういった部分をしっかり整備できる企業は、「対応品質」が高くクライアントも安心して発注することができるし、実はそこには大きなビジネスチャンスが潜んでいることも合わせて伝えておく。

 


ビジネスコミュニケーションの「キホンのキ」

ビジネスにおけるコミュニケーションの重要性は、今さら取り上げるテーマではありません。多くの人々が、他者/他社とのコミュニケーションで悩み、苦しみ、時にはメンタルに支障をきたしてしまうことがあります。

特にビジネスの場合には、価値観は多様で、経験値、知識、環境などなどのあらゆる要素において、自分と同じ人はおらず、その前提を踏まえてコミュニケーションをとっていかなくては仕事になりません。

仕事ですから「合わないから嫌だ」という訳にはいかないのです。

コミュニケーションに関わる仕事だからこそ

弊社では、そのようなビジネスコミュニケーションに関わる問題や解決策など、これまで多くの記事でお伝えしてきました。

それは、翻訳や通訳というサービスの根幹は、コミュニケーションそのものだからです。

「ただ良い訳文を作っていればいい」というスタンスではなく、お客様に「他者とのコミュニケーションを円滑にしてビジネスで成果を出していただく」ということを目的としているからです。

トライベクトルが考える「良い翻訳」とは|翻訳会社トライベクトル

一見、翻訳や通訳とは関係のないと思われることも、このような考えのもとに「コミュニケーション」をテーマにお伝えしてきました。

ビジネスコミュニケーション関連記事のまとめ

おかげ様で、翻訳や通訳サービスのご案内等のページへのアクセスと同じくらい(ときにはそれ以上に)、コミュニケーションをテーマにした記事へのアクセスが増えております。

特に、新型コロナウィルスの影響もあってか、「テレワーク」というキーワードから派生し、どうやってコミュニケーションを取ればいいのか、どんな風にアクションを起こせばいいのかなど、管理職でも新人でも悩んでしまうケースがあり、そんな時こそコミュニケーションの基礎を知る必要があるという意図で、記事をご覧いただいております。

そこでこれまで掲載してきたコミュニケーション関連の記事を以下にまとめさせていただきました。

未読のものや読み飛ばしてしまったもの、また一度ご覧になったものなどもあるかと思いますが、本ページにまとめさせていただきました。

ぜひ、貴社のビジネスコミュニケーションに活用していただけますと幸いです。

 記事タイトル解説
テレワーク時代のテキストコミュニケーションコロナウィルスによりテレワークが広がり始めています。テレワーク時のコミュニケーションのヒントを掲載しています。
「分からない人が悪い」という傲慢自分の視点だけでコミュニケーションを取ろうとしてもうまくいきません。ビジネスでの成果を上げるために必要な姿勢とは
これからはハイコンテクストとローコンテクストのコミュニケーションを使い分けて成果を出す時代に最も読まれている記事です。ハイコンテクストとローコンテクストを理解すればコミュニケーションがスムースになります。
5W1Hはコミュニケーションの基本学校で習った「5W1H」を使ったコミュニケーションを使うだけでぐっと楽になります。
日本語を理解できない日本人読解力不足が叫ばれている中、いったい私たちはどのように読解力を高め他者とのコミュニケーションを図ればいいのでしょうか。
企業が求めるコミュニケーション能力とは毎年ランキング1位となるコミュニケーション能力。他者との意思疎通ができない人を企業は採用しません。「この人を採りたい」と思う人のコミュニケーションとは?
徹底的な「ホウレンソウ」でコミュニケーションを活性化する上司と部下、同僚、クライアントなど様々な立場の人とコミュニケーションに欠かせないのがこの「ホウレンソウ」です。
コミュニケーションが「うまくいく」ときの 5つの要素いつも仕事の成果を出している人に共通するコミュニケーションの取り方とは?
「僕はコミュニケーション能力があります」と発言した人の話コミュニケーションは定義が曖昧だからこそ、勘違い発言も多いものです。本当の意味でのコミュニケーション能力とは何でしょうか。
コミュニケーション能力の高い人が行っている6つの行動6つのポイントを抑えることで意思疎通が簡単になります。
大切なのは「自分が何を言ったか」よりも「相手にどう伝わったか」ということ話し手の立場だけで話すのではなく、聞き手を意識して話すことの重要性と難しさを理解しましょう。
読み書きができないと取り残される時代がやってきたWeb全盛の時代に、書く力は必須です。
「聞く力」がない人は成果を上げることはできない営業マンをはじめ、ビジネスパーソンにとっては、聞く力は話す力よりも重要である場合が多いです。
そのコミュニケーションで失注する仕事をする以前で失うビジネスがあるとすれば、おそらくそれはほとんどコミュニケーションの問題です。


目的を理解した翻訳プロセスの確立

翻訳品質を安定させるために、翻訳支援ツールを導入したり、最近では機械翻訳(NMT)などを使用したりと、様々な方法があります。

また ISO 17100 のような翻訳に関する国際規格を取得し、運用するという方法もあるでしょう。

ISO17100:翻訳サービス提供者認証のご案内

https://shinsaweb.jsa.or.jp/MS/Service/ISO17100

Certification of service providers

https://www.jsa.or.jp/en/en_about11/

今回は、翻訳の品質そのものというよりはそれらを支える翻訳プロセスについて考察します。

基本の翻訳プロセスはシンプル

翻訳という業務では、例えば自動車メーカーのような複雑な工程は必要ありません。もちろん複雑にしようと思えばいくらでもできますが、それは単純に非効率ですので(何か特別な事情がある限り)誰もやらないでしょう。

例えば、あるマニュアルを翻訳する場合、作業工程は大きく分けると以下の2つになります。

  1. 翻訳作業
  2. Web やデザイン、DTP、字幕編集、ローカライズなど

 

この 2 つが大きな工程となります。翻訳というのは、原文を読んで訳文を作る作業、Web は構築から運用、またデザインはクリエイティブですし、DTP レイアウト作業というのは、訳した文章を、元データに流し込み、原文と同じような見た目にそろえることを言います。

ここから考えるとき、翻訳支援ツール SDL TRADOS などを使用すると、1 と2 をシームレスに連携させることができます。

TRADOS によるマニュアル翻訳

また機械翻訳などでもこれらが実現できるものもあります。

いずれにしても、この2つのシンプルな作業工程(翻訳作業と後工程)を理解していれば、大枠を外すということは無いでしょう。

あえて言うなら、翻訳の前工程として「原文を書く時には翻訳を意識しておく」というくらいでしょう。ただ今回はテーマとそれるため割愛します。

「翻訳作業前に原稿を読まないのか?」という質問

 

ドキュメントの種類によってプロセスは増減する

上記はマニュアル翻訳の場合ですが、例えば、Web サイトローカライズはもう少し工程が複雑ですし、アプリやソフトウェアのローカライズも同様に複雑になってきます。

ローカライズとは

翻訳して Web を構築するには、どんな環境なのか、ドメインはどうする、SEO はどうする、広告は、日々の更新は?というように細分化されていきます。

Webサイト ローカライズ

 

さらに、最近では Youtube を代表とする動画ファイルに字幕をつけるというケースでも作業プロセスは増えていきます。

https://www.trivector.co.jp/movie/

上記の弊社のプランの場合でも、

  • テープ起こし
  • 翻訳
  • 字幕編集

という3つのプロセスが含まれています(最小構成です)。

ドキュメントの量によってプロセスは増減する

また、ドキュメントの量によってもプロセスは複雑化していきます。

例えば、1冊のマニュアルなら問題ないですが、10冊のマニュアルを同時に翻訳しなければならないとしたらどうでしょうか?その場合、パッと浮かぶだけで以下のような検討項目があります。

上記はあくまで一例で、まだまだ検討項目はあります。

納品形式に合わせたり、複数のドキュメントを同時に進めるために必要な作業工程があり、それらをつなげていくことで翻訳プロセスは完成します。

もちろん、ただ単に「翻訳だけしてくれればいい、テキストファイルで納品してくれればいい」というケースももちろんありますが、お客様からすれば、「まとめてお願いしたい」というニーズは根強く、それには様々なメリットがあることもご存知でしょう。

プロセスはシンプルだが、シンプルだからこそ影響を受ける

このように、翻訳の作業プロセスは目的地によって増減があるのですが、シンプルな設計である分、どこかで仕様変更があった場合や条件などが変わった場合には、すべての工程で影響を受けやすいとも言えます。

例えば上記の検討項目で、「翻訳者の人数を3人としていたが、指定したツールが使用できない翻訳者がいたため、急きょ2名体制にせざるを得なかった」としたら、どうなるのでしょうか?

考えられるのは

  • リソース(この場合はツール対応可能な翻訳者)の再確保
  • チェックスケジュール、後工程のスケジュールの再調整
  • 既存リソースへの担当振り分けのやり直し
  • 諸々の作業にかかるコスト増加
  • TM のメンテナンス

あたりでしょう。プロジェクトが複雑になればなるほど「翻訳」という全体の中の再調整と、それに影響を受ける後工程での再調整が必要になります。シンプルなプロセスだからこそ、どれかひとつが変更になると、すぐに、直接的に後のプロセスに影響を与えてしまうと言えます。

テクノロジーで防げるものと防げないもの

また、SDL TRADOS や WordPress などのように IT ツールやテクノロジーで便利になった側面も無視することはできません。

従来は、すべて手作業で翻訳しなければならなかったことも、TM によって随分と楽になりましたし、HTML+CSS で構築していた Web サイトも、Wordpress のような CMS なら比較的簡単に Web を構築できるようになりました。

これは本当に素晴らしいことであり、今後も IT を駆使したプロジェクト推進はさらにバージョンアップして便利になっていくことでしょう。

しかし、一方でいつまでも変わらないものがあります。それは「原文の変更」です。

例えば、まだ何も着手していない(翻訳していない)状態であれば、問題ないですが、作業がある程度進んでから、実は文章そのものが変更になったり、追加・削除されたりすることがあります。

いわゆる最上流の部分が変わってしまうので、そのあとに続くプロセスがすべて影響を受けてしまうのです。

まとめ

このようなことが無いように、キックオフミーティングではしっかりと仕様を固めておくこと、またその仕様から変わってしまったものは、どういう扱いにするのかを事前に決めておくことが重要であり、もっと言えば「できるだけコストを抑えながらも良い訳文、良いコンテンツを作りたい」という目的をお持ちの場合には、仕様をしっかりと決めておくこと、またそれ以前にきちんと翻訳会社と話し合っておくことが重要だと言えるでしょう。

つまり品質とは、1つ1つの作業の精度を高めるだけでなく、それらを統括するプロセスのマネジメントも同時に考えていかなければならないということです。


「緊急事態宣言」解除後の対応について

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

2020年4月7日に発出された「緊急事態宣言」ですが、5月25日に解除されました。

これに伴い、弊社でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の防止を継続的に行うこと、またお客様やパートナー様にできる限りご迷惑をおかけしないよう、今後も引き続きテレワークを中心にサービス提供を行わせていただきます。

テレワークにおいてもこれまで通りに業務を進めていく所存ですので、どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

今後の対応

スタッフの安全と、ウィルス感染拡大の防止を目的としてテレワークを中心にし、段階的に出社等を行います。またその際の感染防止としてオフィス内でのソーシャルディスタンス、換気、消毒や、時差出勤なども行います。

また、お客様やパートナー様とのお打合せは、ZOOM 等でのオンライン会議を中心とさせていただきます。

弊社のお問い合わせについて

お電話でご連絡をいただく際には、担当者へ直接ご連絡いただくか、メッセージをのこしていただければ、折り返し担当者からご連絡させていただきます。またメール等については従来通り対応可能ですのでご安心下さい。オンライン会議におきましては、ZOOM、Skype、Teams 等での対応を行っております。

ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。その他、ご不明な点やお問い合わせ等は以下よりご連絡をお願いいたします。


テレワーク時代のテキストコミュニケーション

コロナウィルス(COVID-19)が世界中で猛威を振るっています。各国における感染拡大は日に日に増大していますが、そんな中で私たちのビジネス、そして働き方というものも大きく変容を遂げようとしています。

その中でも、特にテレワーク/リモートワークへとシフトしたときのコミュニケーションの取り方は、これまでよりもさらに高度なものになっています。

この機会に改めて考えてみましょう。

テレワークの定義

「在宅勤務」という言葉よりも一気に広まった感がある「テレワーク」ですが、そもそもどういう意味なのでしょうか。

日本テレワーク協会によると「テレワーク」は造語だそうです。

テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。

引用:日本テレワーク協会(https://japan-telework.or.jp/

たしかに、現在の働き方は多岐にわたっていますし、そもそも正社員ではなくともフリーランス、個人事業主もますます活躍している時代でもあります。(翻訳者や通訳者という職業はそれこそ、その走りかもしれません)

※「翻訳者」という職業については、弊社が撮影協力した厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)にも掲載されております。

https://www.trivector.co.jp/contents/?p=2905

いずれにしても、テレワークは造語ではありながら、いま確実に日本社会に根付いている働き方だと言えるでしょう。

働き方改革と 5G の登場

もうひとつ、テレワークと並び、在宅勤務を含めた自由な働き方を後押しするのが、2019年にはじまった「働き方改革法」です。

「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html

さらに、テクノロジーが後押しします。5G の登場です。

5Gと4Gで何が変わる?何ができる?

https://www.softbank.jp/biz/5g/column3/

テレワークをしやすい環境が今後続々と始まっていくということです。

テレワークで活躍する各種サービス

テレワークが始まると移動時間が無くなったり、無駄な残業も減る、無駄な会議も減るという点は相違ないと思います。しかし、隣の席にちょっと声をかけるのと同じ感覚ではいられないのも事実です。

そんな違和感をできるだけ払拭できるのが、以下に挙げる様々なツールやサービスです。テレワークで必須なツールには以下のようなものが存在します。

Chatwork:https://go.chatwork.com/ja/

Slack:https://slack.com/intl/ja-jp/

Skype:https://www.skype.com/ja/

LINE:https://line.me/ja/

ZOOM:https://zoom.us/

WebEx:https://www.webex.com/ja/index.html

Microsoft Teams:https://products.office.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software

これらについてはすでにご使用の方も多いと思いますが、コミュニケーションをリアルと同じようにするにはこのようなサービスを利用すべきでしょう。

弊社のお客さまの中には、「メールと電話だけだとさすがに厳しい」という声も聞こえてきます。

テレワークのデメリット

テレワークが IT業界特有のものから社会全体に浸透する背景は理解できましたが、とはいえ、まだまだ慣れていないシーンも多いでしょう。ここでは考えられるデメリットもご紹介します。メリットとデメリットを合わせて検討することで対策しやすくなります。代表的なデメリットは以下になります。

時間管理が難しい(自己管理能力の低い人は相当大変)

これまでは通勤時間を計算して始業までに出社をしていた生活から急に、始業までにテレワークの準備をしておけばいいということになり、通勤時間がゼロになります。

それによって満員電車などのストレスは軽減されると考えられますが、一方で時間管理をきちんとしないと強制力が働きにくくなるため、ダラダラと仕事をしてしまう傾向もあります。

逆に時間管理をきっちりできる人には有効な手段です。

他者との接触頻度の低下によるメンタル面の不調(ネガティブな人は特に)

こちらは最近多くの声を聴くようになりましたが、やはりずっと在宅でひとりで仕事をするということに性格的に向いていない人もいますし、元々少しネガティブに物事を捉えてしまいがちな人は、これまでのようにコミュニケーションが十分に取れないと余計な心配をしてしまったり、あらぬ方向に考えてしまったりということが発生します。

特に気持ちが切り替えにくくなる人や、気持ちが下がっているときなどは、どうしても悪い方向に考えてしまうのが人間ですので、このあたりはチームや部署として、上司としてどうフォローしていくかという課題にも直結します。

完全な成果主義

こちらも最近特に言われていますが、これまではオフィスでのコミュニケーションだけで仕事をしていた人の場合は、在宅ではその方法が通用しないですから、純粋に作業の成果や仕事の成果で評価されることになります。

テレワークやリモートワークは、「完全なる実力主義の世界」とも言えるでしょう。無駄な会議や打ち合わせなどは発生しにくいため、「今日はどんな仕事をしたのか」「今日の成果は何か」をきちんと示せないと、周囲からの信頼も失ってしまいます。

何となく惰性で仕事をしてきていた人にはかなり辛い環境になるでしょう。

(見えない)コミュニケーションコストの増大

また、隣の席同士なら一言、二言で済んでいた話が、チャットやメールになると急にやり取りが増えます。

例えば、YES か NO かだけを問うケースで考えてみましょう。

■リアルな場所で直接会って話をする場合

部下:「・・・ということで、こちらは進めてよろしいでしょうか?」

上司:「うーん、いいんだけど、この前にあった別件はどうなったんだ?」

部下:「(別件は関係ないよな)・・・ああ、あちらはまだ交渉中でして」

上司:「あれはさ、早くしないとダメって言ったよね?」

部下:「はい、それはそうなんですが、こちらの件を先に進めるという先方の要望で」

上司:「うん、だからそれは分かるんだけど、ウチにとったら別件の方が重要なんだから」

部下:「ええ、それは分かってますが、まずはこちらを進めてから検討するということで・・」

上司:「いやだから、それはやっていいんだよ、でもさ、その前に別件も合わせて考えてほしいんだよね」

部下:「分かりました、、、ではまずは別件を聞いてみます」

これは同じ場所にいると、(確かにイライラはしますが)まだ我慢できなくはない回答です。しかし、これはチャットやメールになると想像するといかがでしょうか。

■チャットやメールの場合

部下:「・・・ということで、こちらは進めてよろしいですか?」

上司:「いいけど、別件はどうなりましたか?」

部下:「(あれ?これって OK ってことかな)・・・別件はまだ交渉しています」

上司:「まだですか。こちらを先に進めてください」

部下:「(それは分かってるけど)・・はい、かしこまりました。しかし、こちらの件を先に進めてほしいと先方はおっしゃっています」

上司:「(いや、だからさ)それはそうですが、ウチにとったら別件の方が重要なのはわかりますよね?」

部下:「(はあ?当たり前だろ)もちろん理解しています。しかしこちらを進めてから検討するとおっしゃっていますが」

上司:「(いやいや、そうじゃなくて)理解しているなら、別件を含めて考えてもらうように伝えてください。」

部下:「(え、結局 NO ってこと?)はい、分かりました、、、ではまずは別件を聞いてみます」

これらは極端な例ではありますが、なぜか文章になるとそれぞれ丁寧な言葉遣いになります。そしてそれがかえって冷たい印象を与えます。また、顔が見えない分、断定してしまうことも多くなるでしょう。

これらは、少しずつ積み重なり、見えないコストが増大していくことになります。

非言語コミュニケーション(Non Verbal Communication)が通じない世界

コミュニケーションは、言語情報と非言語情報に分けられますが、上記の例のように「言語情報」が主を占めてしまうと、これまでコミュニケーション内で受け止めてきた「非言語情報」がゼロになるため、本当に相手が何を言いたいのか分からなかったり、間違えてしまうこともあります。また文章だけだと、「どういうトーンで書いているのか分からない」ことも多くなるため、「怒っているのかも」と推測したり「大して重要ではない」と軽く受け止めたりという誤解も招きやすくなります。

非言語情報は、実はコミュニケーション上では大変有効な情報なのですが、それらを受け取れないという前提で仕事をすることを考えなくてはなりません。

テキストによるコミュニケーションがますます重要に

非言語情報が使えないということは、テキストがメインになりますが、その場合には文章力がますます重要になります。

数年前にこんな記事も書いています。

読み書きができないと取り残される時代がやってきた

読み書き、つまり視覚情報が重要になるとき、いったいどういう点に注意すればいいのでしょうか。

テキストコミュニケーションにおける10個の注意点

テキストがメインになる世界では、これらのポイントをしっかり押さえておきましょう。

1. 言葉の定義をする

これはコミュニケーションにおける「基本」です。これまでにも何度もお伝えしていることですが、これがないと、リアルの場でのコミュニケーションも上手く行きません。

例えば、弊社の「良い品質」という言葉の定義は、「お客様の望むものを作ること」となっていますが、これがもし決まっていなければ「自分たちが良いと思ったものが良い品質」というように勝手な解釈が含まれてしまいます。それでは、一定の品質をお届けすることができません。

会話の中で「良い品質、良いものを作りたい」という発言があったとき定義が定まっていれば問題ありませんが、そうでない場合には、「自分勝手な品質」という解釈で進めてしまうと、コミュニケーションそのものがおかしくなります。きちんと言葉の定義から始めましょう。

2. 1つのテーマの中に複数のテーマを入れない(誤解が生じる)

これはメール等でもよくあるのですが「1つのテーマの中で、別のテーマを論じない」ということです。リアルな場であればそれも流れをつかめるケースも多いのですが、基本的にテキストメインになると情報量が減少するため、その中で別の話をしてしまうと、読み手はついてこれない可能性があります。

プライベートならまだしも、ビジネス上では1つのテーマが話し終わってから次に移る方が結果的にスムーズになるでしょう。

3. YES/NO の質問には最初に結論を述べる(結論、意見 → 理由、意図の順番)

上記例でも説明した通り、まずは結論を述べるということです。これは、リアルな場でも同じことですが、結論が出ない話し合いや打ち合わせは意味がありません。ただ参加者が何となく不安だからということで開催されるケースがほとんどです。その場合、何となくの安心感だけ手に入れて業務への改善が見られません。

結論を先に、次にその理由を述べていくというのは、テキストベースのコミュニケーションでも基本中の基本です。

4. 日付は、曜日だけで答えない

これは無意識にやってしまいがちなのですが、「来週の木曜日までに納品してください」といったケースです。

「木曜日」だけだと、勘違いする可能性を作ってしまいます。もちろんそうならないように、お互いに注意すべきなのですが、であるならば、初めから「4月9日木曜日に納品してください」と言えばいい話です。端折らずにきちんと伝えましょう。

5. 言葉を端折らない(主語、述語、目的語がないと指示や話が曖昧になる)

こちらもよく見かけるケースです。「いつ、だれが、何をするのか」をはっきり書くことです。もしチャットツール等で複数のテーマで話しているとき、これが結論として書いていないと結局誰もやらないことになります。

指示がハッキリしなければ動けないですし、曖昧な個所は質問して確認しなければ進められません。「いつまでに、誰が何をするのか」は抑えましょう。

 

6. 箇条書きを使って順番に話をする

これも簡単なことなのですが、意外とできない(やっていない)ことです。文章をダラダラと書くくらいなら、箇条書きにしてシンプルに伝えた方がよいでしょう。

二重否定のような文章は、一見読むだけでは分からないことも多いですし、ストレートに書くのが一番です。ただ、文章としてそれを書くと冷たい印象を与えるケースもありますので、箇条書きにしておくことで、ここはそういう書き方、表現なのだと理解してもらうことができます。

7.  全体として 5W1H を意識する

5番と重複する部分ですが、これを意識しないと自分の視点だけになり、話が分からなくなることがあります。「いつまでに、誰が、何をするのか」をはっきり書くことが大切です。

必要であれば、各種のチャットツールにあるリマインダー設定を利用しましょう。

5W1Hはコミュニケーションの基本

8. 多少冗長になっても、明確に書いておく

言葉を端折れば端折るほど、誤解は生まれやすくなります。たしかに会話の中では、端折って話ても伝わることも多いのですが(非言語情報が多いため)、テキストだけでやり取りしようとするときには、面倒ですが、きちんと書いておきましょう。

それによって余計な質問もなくなりますし、結果的にやり取りが一度で済みます。

9. テキストコミュニケーションは予想以上にコストと時間がかかるという前提でいる

またそもそも論、心構えとして「テキストによるコミュニケーションは、(意外と見えない)コストがかかるということも念頭に置いておきましょう。

これまでは、「隣にいるから話しかけたらすぐに終わる」「電話すればすぐに済む」という状況も多かったため、そのやり方に慣れている人も多いとは思いますが、チャットツールやメールでは、そうはいきません。その分、予測しながら書くようにしなければなりません。

10. ポジティブに書くのかネガティブに書くのか

これは書き手の思想に影響を受けますが、例えば何らかの報告などのケースでは、どうしても主観が入ります。そのため、ポジティブに書くのか、ネガティブに書くのかによって読み手の持つ印象は変わってしまいます。

よく「事実」と「意見」を分けて書くことを推奨されますが、チャット等ではそれらをテンプレ化してもいいかもしれません。

読み手の判断が変われば打ち手も変わってしまうので、特に注意が必要です。

テキストに振り回されないために

ここまでテキストによるコミュニケーションの注意点を書きましたが、これらを注意するだけでなくZOOM などを合わせて活用することもお薦めします。映像が入ると、非言語情報を発信/受信できるようになるため、リアルな場でのコミュニケーションに限りなく近くなります。

弊社でもオンラインでの商談では、ZOOM や Skype 等を利用しています。

オンライン商談の対応について

まとめ

テレワーク時代のテキストによるコミュニケーションは、これからの新ルールになるでしょう。その中でこれまで以上の仕事の成果を出すために、どういうポイントに気を付ければいいのかのご参考になれば幸いです。


「緊急事態宣言」発出による新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止の弊社対応について

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

2020年4月7日(火)に日本政府から発出された「緊急事態宣言」を受け、弊社では新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止として、弊社業務および弊社スタッフ、また関係者の安全確保の観点から、4月8日より、原則として全社員を在宅勤務(テレワーク)とさせていただきます。

お客様等やパートナー様へのご連絡(お打合せ等)につきましては、メールおよび ZOOM 等での対応となります。

 

オンライン商談の対応について

 

お電話による対応も承っておりますが、在宅勤務となっておりますので、お返事等が通常よりもお時間を頂くケースもございます。ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。

なお、弊社のご提供する翻訳・通訳・ローカライズサービスにつきましては、元々オンラインで進めている部分も多いため、品質等に直接的な影響が出ることはありませんので、ご安心ください。

その他、ご不明な点やお問い合わせ等は以下よりご連絡をお願いいたします。

日々情勢が変化しておりますが、私どもも皆様と共にこの困難を乗り越えていきたいと考えております。ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。


厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)への撮影協力について

2020年3月にオープンしました「厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)」において、弊社が「翻訳者」という職種で撮影のご協力をさせていただきました。

掲載ページ

トップページ

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/

「翻訳者」の紹介ページ

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/87

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)

翻訳者という職業について

世の中には数え切れないほどの職業があります。翻訳者はその中のひとつの職業として確固たる地位があると考えています。

厚生労働省が運営する Web サイトにおいて、翻訳者という職業が掲載されているというのは、ある意味でその証左ではないかと思います。

「職業に貴賤なし」と言いますが、現実的には「いくら稼げるのか」「自分に合っているのか」「具体的にはどんなことをするのか」といったことは疑問としてあるはずです。

特に、これから「この世界に飛び込んでみよう、チャレンジしてみよう」という方々にとってはこの Webサイト内で様々な職業を検索しイメージすることは大変有意義なことだと思います。

翻訳者もそのひとつの候補として、新しい方々にチャレンジしていただくことで、業界がより良いものになると期待しています。

そして弊社としても、微力ながらもそのお手伝いができたことは大変光栄に思いますし、今後も日々精進してまいりたいと思いますので引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


オンライン商談の対応について

世界的に蔓延するコロナウィルス対策のため、様々な企業や団体がイベントや展示会の中止や延期を発表しています。

弊社では、これまで企業様への訪問活動を積極的に行っておりましたが、この機会に ZOOM を利用した「オンライン商談」に対応しております。

オンライン商談のメリット

これまでも弊社ではオンラインでの商談やお打ち合わせを行っておりましたが、改めて整理したいと思います。

メリット①:時間や場所の選択肢が広がる

これまでは移動時間や、営業時間を考慮してお約束をさせていただいておりますが、ZOOMの場合には、ある意味でどこにいてもお打ち合わせができるため、時間や場所に制限されにくくなります。

メリット②:低コスト

ZOOM自体は無料での使用も可能です。移動などが無い分、余計なコストがかかりません。

メリット③:クリアな音声品質、映像品質

使ってみると分かるのですが、オンラインへの抵抗があったとしても、非常にクリアな音声、映像品質であるためすぐに慣れてしまうと思います。

必要な準備

商談に必要になるのは、ZOOM社の「ZOOM」です。こちらをお使いの PCにインストールしていただき、ミーティングルームを作ることでスムースにオンラインでのお打ち合わせが可能になります。

ZOOM

https://zoom.us/

カメラ

PC に内蔵されているカメラでも問題ありませんし、別売りのカメラでも安いものであれば、数千円程度で購入できるものもあります。またスマートフォンの場合には、アプリをインストールするだけでミーティングが可能です。

マイク

こちらも PC なら内臓のマイクでも問題ありませんし(テストは必要)、別売りのヘッドセットでも問題ありません。

※ご希望のお客様には ZOOM の簡単な操作方法などはお伝えし、弊社とのお打ち合わせをサポートさせていただきます。

「貴社のビジネスを止めない」ために

相次ぐコロナウィルスの影響により世界経済が大きく揺れております。リーマンショック以上という声や東京オリンピック開催自体も不透明な状態(2020年3月23日現在)になっていますが、だからといって完全にビジネスを止めてしまうと、今度は経済的な悪影響が出てしまいかねません。

「安全かつ、ビジネスを止めずに経済活動を継続する」ということを考えた場合、オンラインで進められるものはスピーディに進めていくことが非常に重要ですし、今後、ウィルスが収束したときこそ、スタートダッシュを決めるためにも今進められるものは進めていくことが必要になると思います。

お問い合わせフォームの備考欄に「オンライン商談希望」とご記載いただければ、弊社営業担当から折り返しご連絡させていただきます。

ぜひお気軽にお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。


「分からない人が悪い」という傲慢

ビジネスにおける「コミュニケーション」の神髄はどこにあるかといえば、「分からない相手にも伝わるようにする」ということだろう。また一方で「分からない人には分からなくていい」「分かってくれる人だけ分かってくれればいい」という論調があるのも事実だ。

これはどちらが正しいのだろうか?果たしてどのような結論を出すべきだろうか。

ビジネスにおけるコミュニケーションの目的は何か

まず上記の問いを考える前に、ビジネスに必要なコミュニケーションは、そもそも何のために行っているのだろうか。

一般企業で考えてみれば、よく人間の体で例えられる血液とも言える利益(お金)を上げなければ長期的には存続できないし、存続できなければ、真に価値あるサービスを社会に対して提供できない。また非営利団体や公的機関であってもそれは何らかの価値のある公共サービスを提供しているわけで、それには(入口は色々あるとして)当然お金がかかる。

つまり、あらゆる組織は適正にお金を投資し、それを回収するという活動に抗うことはできない。

このルールに則る以上、自社のビジネス(という呼び方が嫌ならサービスでも価値でもいい)をきちんと買い手や利用者に説明して納得、了解の上で使用してもらわなければならない。

至極当たり前のことで繰り返しになるが「お金を儲ける」という表現よりも「適正に投資して回収し、さらに投資する」活動をし続けなければならない。

それが未来の社会への投資の源泉となるからだ。新規投資によって新しいサービスやイノベーティブなテクノロジーが生まれ、人々の生活が豊かになっていく。これは世に多く存在する企業の経営理念に(表現の違いがあれど)共通して見られることであるし、利益を出し、その中から投資に回し、社会に貢献するというサイクルは、あたかも渋沢栄一の謳う「論語と算盤」に通じるものがある。

お金が第一ではないが、お金はなければならない。そしてそのために「ビジネスコミュニケーション」があるべきだろう。

コミュニケーションが取りにくいのはなぜか

さて、誰もが一度は「この人とはコミュニケーションが取りにくいな」と感じた経験はあるだろう。これには様々な要因が考えられる。

  • 相手が理解していない/理解できない
  • テーマが共有されていない
  • テーマの定義がされていない
  • テーマのゴールが共有されていない
  • そもそも伝える気が無い
  • そもそも聞く気が無い
  • 伝え方が下手
  • 使用言語が違う
  • 手段がずれている

など多岐にわたる。これらのうちどれかひとつが邪魔をしているというよりも、現実には複数の要因が絡み合っている場合が多いだろう。

これらの要因によってミスコミュニケーションを誘発してしまい、最終的にはエラーを引き起こす。

一方、「コミュニケーションが取りやすい」と感じる時はこの逆のことが起きているはずだ。例えばこんな会話はどうだろう。

「この打ち合わせの目的は、弊社サービスの解約率を 5% から 3% に下げることです。そのためにどんな手段や改善が必要になるか、意見を出しあいたいと思います」

さらに「会議の前日までに、1人1つ以上の改善案を共有ページに投稿して下さい」と具体的にすることや「2% 改善されると、粗利率も3%ほど改善されるため、今期の予算達成に大きく前進します。それによって支給されるボーナスもアップします」といった「自分のメリット」まで明確になっていれば、さらにモチベーションは上がるかもしれない。(あくまで分かりやすい例として)

ビジネスにおけるコミュニケーションでは、具体的で明確なゴールがなくてはならないのだ。

わざと難解な用語で逃げる人たち

コミュニケーションが取りにくいと感じるときは、相手の狙いや目的が見えず、どう対処していいのかわからないケースが多いはずだ。「結局、何が言いたいのか分からない」というのは不安でしかない。

上述のような伝え方は当たり前のはずだが、まれにそうならないケースや人がいる。

それはわざと難しい言葉に言い換えたり、自分に都合のよい解釈をしたり、揚げ足をとったりする人たちだ。こういう人たちの中には、残念ながら初めからコミュニケーションをとろうとは思っていないケースもある。

また、難解な用語を使っていてもその意味が共有されていないので、相手には「何となく」の雰囲気やイメージしか伝わっていないケースさえある。

結果的に(本人が意図しなくても)知識自慢になってしまったり、(本人が意図して)煙に巻こうということもあるだろう。

本来の目的である「ビジネスをスムーズに進めていく」という部分はないがしろにされてしまう。また「分かる人だけ分かってくれればいい」というスタンスも透けて見えることもある。

本当に「分かる人にだけ分かればいい」のか

正直なところ、翻訳もその一面は否定できないし、過去に実際にそういう発言をする人がいたのも事実だ。しかしビジネスをするなら、すべての人が、自分や自社のことを完全に理解してくれるわけではないのだから、その前提でコミュニケーションをとらなくてはならないはずだ。

そういう人たちは(残念ながら)、「分かる人」を自分たちの物差しで判断、評価すること自体が傲慢だということに気づかない。

ビジネスを進めるには、他者/他社との関係は絶対に必要であり、そこを「分からないならいいです」というスタンスで仕事をすれば、間違いなく世界は狭く、小さくなる。それではせっかくの技術も専門性も限定された使い方になってしまうし、社会の役に立つという目的からもそれてしまう。「相手が分からない、分かってくれないのだから仕方ない」と嘆く声も聞こえてくるが、実は「分からない人」にも2種類あることをご存知だろうか。

  1. そのことに詳しくないが、前向きに知ろうとする人(知る意欲がある)
  2. 知らないことを笠に着て放棄をする人(知る意欲がない)

 

後者の場合には、聞き手に問題がありそういう人はいずれ周囲が気づくし、自然と離れていくのでやがて自然淘汰される。そもそもこのタイプは自分のビジネスに対してコミットしていないので、上手く行っても行かなくても構わないと考えている。

そうではなく、私たちが懸命に伝える努力をしなければならないのは、前者の人間だ。

彼らに対して「分からない人には伝わらなくていい」というスタンスをとるのはいただけない。どうやったら分かるのかを考えていかなくてはならない。

ではどうすればいいのだろうか。

相手に伝える具体的な方法

相手にこちらの意図を伝えなければならない時、いくつかの具体的な方法があるのでそれをご紹介しよう。

相手の知識、経験レベルにかみ砕いて話をする

まず初めに専門用語は使わない。これ自体が実はとても難しいのだが、「中学生がわかる言葉で」とか「できるだけ平易な単語で」という部分に相当する。

業界用語や専門用語のオンパレードは、話している方は気持ちがいいが、同レベルの知識がない場合、相手には苦痛でしかない。例えば、お医者さんが患者さんに専門用語を使ってまくし立てて説明し、「だから明日手術しましょう」と言われてもまるで納得できないのと同じことだ。

そうではなく「親指程度のデキモノがあるので、それを切除します」といった言葉に置き換えてもらった方が(その手術が正当かどうかは別として)、患者は理解しやすい。

同意が得られなければ手術ができないように、ビジネスの世界でも契約を結んでもらうことはできない。「私に任せておけば安心だからとにかくサインして」というお医者さんは、自分自身は安心でも、患者側は良く分からないので不安になるし、結果として別の先生や別の病院に移ってしまうかもしれない。

※ただし 1点注意するとすれば、かみ砕いて伝えることの弊害は、情報がそぎ落とされる可能性を孕む。そのためしっかりとした補足説明が必要になるケースもある。しかし、現時点ではそれよりも全く伝わらないという事態が良くない。ビジネスにならないからだ。

例え話をする

相手が分かる例え話をすると理解を得やすい。相手が営業職なら、彼らの日々の業務に近い例えをすべきだし、相手の業種やビジネスモデルに当てはめて伝えたりすることが有効だ。特に無形のサービスなどは「具現化」してあげると伝わりやすい。

例え話は、「相手の知っているもの」とリンクさせることが重要なので、当然相手のことを知らなければならないし、自分自身のビジネスモデルなども抽象度を高めておかなければならない。そういう意味でも初見の場合にはハードルが上がるが、ある程度相手のことが分かってくれば「○○のようなものです」というのは伝わりやすくなる。

ストーリー(物語)にする

読んで字のごとくではあるが、これは非常に有効な手段のひとつ。「プロジェクトX」が受けるのも、そこには「ストーリー」があり、共感しやすいからだ。「専門的なことは良く分からないけど、とにかく伝わってきた」ということは十分に有り得る。

数字で話す

ふわっとした、感覚を表現する言葉は沢山あるが、それらを多用すると話自体がぼんやり、ふわっとしてしまい、何だかわからないので数字を入れて話をするとグッと内容が引き締まる。例えば、部下からの報告で以下の2パターンがあるとする。

A:「今月は10件のお問い合わせがありました」

B:「今月の問い合わせは結構多かったです」

(実はどちらも同じ件数だったとしても)どちらが分かりやすいか、また報告の形をなしているかは一目瞭然だ。上司の安心感が違う。

コミュニケーションは「言語」だけではない

このように伝える手段はいくつかあるが、コミュニケーションにおいては言語だけがすべてではないということも知っておくべきだろう。

ノンバーバル コミュニケーション(Non-Verbal Communication)という言葉をご存知だろうか。これは、言語以外の部分=非言語によるコミュニケーションであり、たとえば仕草や態度、声などが相当する。いわゆるボディランゲージに近い。

商談などはノンバーバルな部分が重要なのは言うまでもない。その証拠として、身だしなみや態度、立ち居振る舞いの研修や講座が存在している。

伝えるというのは、相当に奥深いことが分かるだろう。


【コラム】

弊社の業務(翻訳や通訳)でも、「分からない人は分からないで良い」というスタンスをとるシーンを目撃するが、実はこれ自体に非常に矛盾を感じる。

何故なら翻訳や通訳というのは異なる言語間を「伝える」仕事だからだ。伝えることが目的のサービスにも関わらず、伝わらないと「分かる人だけ分かればよい」というのは本末転倒だろう。

極論だがたとえ話として、生まれたばかりの赤ちゃんに契約書の内容を伝えるのは不可能に近いが、大人同士、海外との取引であっても、ビジネスの作法や商習慣に多少の違いはあれど正確に翻訳すること、必要であれば申し送りをつけたり(クライアント側で)補足説明やたとえ話を含めたりということはできる。

それによって文意が伝わり、ビジネスが推進されることが大切なはずなので、「分からない人が悪い」では仕事が進まなくなってしまう。

翻訳は「手段」であって「目的」ではない

 

コミュニケーションの根底にあるもの

これはビジネスに限った話ではないかもしれないが、コミュニケーションで最も重要なのは「共感」だといわれる。例えば、犬や猫などのペットと話がしてみたいと思ったり、海外旅行にポケトークを持っていくのも、多くの SNS の存在もすべて人間同士、人間と動物、人間とAI などの「つながり」、そして「共感」を得るためだといえる。

コミュニケーションに「共感」があるからこそ、その「関係性」自体が自身の人生を豊かにしてくれる。それはビジネスでも同様だろう。社会に役に立つサービスや商品はひとりでは作れないのだから。

だからこそ、「分からないのが悪い」「分かる人だけ分かればいい」となるのではなく、「共感」を得るべくコミュニケーションに対して努力しなければならないのだろう。