お取引先様 各位
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。当社では、2021年度より年賀状によるご挨拶を遠慮させていただくことと致しました。
今年の新型コロナウイルス流行により社内でもデジタル環境への移行を進め、自然環境意識の高まりも鑑み、本年を一つの区切りとして決定させて頂きました。
皆様方におかれましては、何卒ご理解頂き、今後とも変わらぬご厚情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
敬具
トライベクトル株式会社
代表取締役社長 矢柳 祐介
Webサイトは BtoB ビジネスにおいても非常に重要な役割を果たしています。企業の基本情報、製品情報、また採用情報、プレスリリース、ソリューションやサービス、事例などありとあらゆるコンテンツを掲載することができ、今やお客様との最初の接点でもあります。
特に BtoB では購買プロセスにおいて営業担当者に会う前の段階でおよそ 6割が情報収集をしているという調査結果もあります。
その検討段階で利用されるのは、当然 Web サイトになります。
つまり、ユーザが欲しい情報に素早くアクセスすることができ、分かりやすい説明と明確な回答を得ることができるだけの Web サイト構成が求められるということです。
別の言い方をすれば「お客様の困りごとや悩みにきちんと回答してくれる Web サイト」です。
そのため、今やどの分野もどの業種も Web には力を入れているのが実情ですが、外資系企業様の場合には必ずしもそれが最優先とならないケースもあります。
弊社でも様々な形の Web サイトローカライズのご相談がありますが、今回は外資系企業における CMS を活用した Webサイトローカライズについてまとめました。
まず初めに、Web サイトローカライズとはどんなものかについての概要は以下のページをご覧ください。
このように、Web サイトは国内企業と外資系企業との間で大きな違いがあります。
外資系企業特有とも言えますが、企業によって「本社からの拘束度合い」が異なっています。拘束度合いというのは、様々な Regulation に則ってビジネスを行わなければならないため(これは当たり前)、ある程度自由が奪われてしまっているという状態です。
例えば、アメリカ本社の外資系企業の場合でも、 大きく分けて以下の2通りがあります。
このどちらになるのかによっても、Webサイトローカライズへの理解度や自由度が変わるため、「現実的に打てる施策」が変わってきます。
これは、日本企業、国内企業ではほとんど見かけないケースです。なぜなら Web 制作においては自分たちの意向が通るのが普通だからです。もちろん予算やスケジュールの問題はありますが、制作そのものへの直接的な制限もあまりありません。
一方、外資系企業の場合には、まずスタート時点が異なる(ケースがある)という前提を理解しておく必要があります。
次に、貴社の Web サイト(本社)が作られている環境について、ローカライズ前にチェックしておく必要があります。
今は多くの企業が CMS(Contents Management System)で制作されているので、これからのリニューアルには、CMS がベースになることが多いと思われますが、ごく稀に HTML+CSS で制作されているケースも存在します。
CMS なのか HTML なのかによっても作業負荷も変わりますし、自由度も変わってきますので、日本支社としてどういう方針でローカライズするのかは、事前に決めておく必要があります。
CMS とは Contents Management System(コンテンツマネジメントシステム)の略称です。
誤解を恐れずにいうと、ブログ記事を書いたことがあればイメージしやすいと思いますが、タグ等の専門知識がなくても文章を書いて、画像をアップロードすれば基本的な Web を制作することができるという大変便利なツールです。
慣れてしまえば、ある程度は自分で作業できることも多いのですが、導入している CMS によっては実際の操作方法が違っていたりするため、本社側でどんな CMS を導入して使用しているのかを把握しておく必要があります。
CMS は様々な種類がありますので、その一部を掲載します。
これらはほんの一部となります。中でも WordPress は世界中でもっとも使用されている CMS であるため使いやすいですし、汎用性も高く更新、管理という点からでもお薦めです。
その他の CMS もそれぞれ特徴があり、また有料/無料の違いなどもありますので、ぜひご検討ください。特に外資系企業の場合には、本社側で導入している CMS を使用しなくてはならないケースなどもあり、日本という枠組みだけで考えても話が進まない場合もありますので注意しましょう。
CMS を活用すべき理由はいくつもありますが、仮に本社の Web が HTML+CSS で制作されていたとしても、現状では日本語版は CMS で作ることをお薦めしています。
その理由としては以下になります。
それぞれご説明しましょう。
これはまさにその通りです。上述のように、管理画面から簡単にページを生成することができます。従来は、HTML言語をはじめとして様々なプログラミング言語の知識が必要でしたが、CMS の場合にはそれらは不要です。
※ただし実際には細かい設定やプラグインなどを使用するケースが多いので、あくまで基本的な操作のみということになります。しかしこれからもトレーニング次第で習得は可能です。
自社で CMS を活用できるメリットのひとつがコスト削減になります。これまでは外部に依頼しなければならなかった作業を自社で行うことができるため、その分の外注費は削減されます(内部コストは別)。
これもコストと同じくらい重要なスピードを含めた運用管理です。業者に依頼すると 2、3日かかっていたものが自社内で更新できると、早ければその日のうちに更新できるようになります。このスピードの違いは確実にビジネスに有利に働きます。
外資企業特有のルールはありますが、Web サイトローカライズを CMS を使って成功させる上で最低限必要なポイントを列挙しますのでご参考になさってください。
これはローカライズに限った話ではありませんが、「Webサイトを作る目的は何か」はしっかりと明文化して関係者と共有しておくべきでしょう。
「誰に対してどんな内容をお届けするのか、それによって相手はどんな変化があるのか」
という超基本を抑えておく必要があります。
これも外資系企業ならでは、と言えますが、本社側にあるすべてのコンテンツを丸ごと日本語化する必要があるのかどうかは、事前に取り決めておくべきです。日本市場の日本のお客様に情報を届けるということを考えた時に「この情報は本当にいるのか?」というのは今一度、自分自身に問いかけてるべきでしょう。
逆に「本社のサイトには無いけれど、この情報は日本語版には入れておきたい」というコンテンツがあるかもしれません。
そういったものは本社側にはなかなか伝わりにくい上、本社からの理解度や拘束度合いにも影響を受ける部分です。そのためある程度の交渉は必要になるかもしれせんが、理解してもらえれば、より自由に設計できるようになりますので、リード増加に貢献する可能性があります。
こちらも重要な要素です。ユーザは文章やイラストなどを総合的に判断して問い合わせをします。意味の分からない翻訳、一見しては気づかないが実は間違っている翻訳などがあると、それだけでビジネスチャンスを失ってしまいます。
また適当な翻訳をすればトンマナが合わずに読みにくくなって結果的に言いたいことが伝わらない、知りたい情報が手にいれられないという事態を引き起こしてしまいます。
弊社では、「クリエイティブ翻訳」といったサービスもご提供しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
Webはテキストだけでなく動画やイラストなど様々な要素で構成されています。特にそのデザイン性は、その企業のメッセージを体現していますし、ブランディングという点からも非常に重要なものだといえます。
外資系企業の場合にはブランディングガイドラインなどが存在し、それらに準拠してデザインされています。ガイドラインに従いつつ、貴社が絶対に伝えたいメッセージを表現しなければなりません。
デザインと同じくらい重要なのがユーザビリティです。BtoB 企業の場合、特に「使いやすさ」というのはないがしろにされがちですが、しかしその実、操作性が悪ければ離脱しやすくなりますし、結果的にコンバージョンはしません。
UX などとも呼ばれますが、操作しやすい、分かりやすい、問い合わせしやすいなどはテストなどを通じて確認しておく必要があります。
最後は、自社内での運用を目指すことです。CMS、特に WordPress を利用する理由のひとつでもあります。自社内での運用ができればいつでも好きなときに変更できますし、運用管理もスムースになります。
コスト削減にもスケジュール短縮にもなりますし、ノウハウも社内に溜まりますのでお勧めです。
最初は外注業者に依頼していてもマニュアルを作ったり操作を徐々に覚えていければ、やがて自社運用ができるようになります。
CMS を上手に活用することで、Webサイトが大きく変わってきます。ただ本社サイトを翻訳しただけ、ではなく有機的に活用するためにも上記のポイントはおさえておくべきしょう。
チェック項目 | 日本側の自由度が高い (Local) | 本社の拘束度合いが高い (Centralized) |
---|---|---|
デザイン(見た目)とメッセージ | ・ブランディングの不統一の恐れ | ・ブランディングの統一感高い |
コンテンツ(必要なページ) | ・必要なページを見極めることで Webサイトの質が向上 | ・不要なぺージがあるとユーザビリティ低下 |
オリジナルコンテンツの有無 | ・日本のユーザが知りたい情報を掲載できる | ・グローバル単位でのニーズなので日本独自のニーズには対応できない |
翻訳の品質(伝わる翻訳かどうか) | ・オリジナルコンテンツと共に作り上げることでリーダビリティ向上 | ・刺さる翻訳ではないのでユーザの理解が薄い |
ユーザビリティ | ・必要なページとデザインを合わせることで使いやすい Webサイトに | ・グローバルのまま使用するので使いにくい可能性も |
更新・管理・運用 | ・CMS(Wordpress)等で進めることで自社運用が可能 | ・グローバル CMS で進めることで自社運用は可能だが権限や操作によっては外注化も必要に |
翻訳品質を安定させるために、翻訳支援ツールを導入したり、最近では機械翻訳(NMT)などを使用したりと、様々な方法があります。
また ISO 17100 のような翻訳に関する国際規格を取得し、運用するという方法もあるでしょう。
ISO17100:翻訳サービス提供者認証のご案内
https://shinsaweb.jsa.or.jp/MS/Service/ISO17100
Certification of service providers
今回は、翻訳の品質そのものというよりはそれらを支える翻訳プロセスについて考察します。
翻訳という業務では、例えば自動車メーカーのような複雑な工程は必要ありません。もちろん複雑にしようと思えばいくらでもできますが、それは単純に非効率ですので(何か特別な事情がある限り)誰もやらないでしょう。
例えば、あるマニュアルを翻訳する場合、作業工程は大きく分けると以下の2つになります。
この 2 つが大きな工程となります。翻訳というのは、原文を読んで訳文を作る作業、Web は構築から運用、またデザインはクリエイティブですし、DTP レイアウト作業というのは、訳した文章を、元データに流し込み、原文と同じような見た目にそろえることを言います。
ここから考えるとき、翻訳支援ツール SDL TRADOS などを使用すると、1 と2 をシームレスに連携させることができます。
また機械翻訳などでもこれらが実現できるものもあります。
いずれにしても、この2つのシンプルな作業工程(翻訳作業と後工程)を理解していれば、大枠を外すということは無いでしょう。
あえて言うなら、翻訳の前工程として「原文を書く時には翻訳を意識しておく」というくらいでしょう。ただ今回はテーマとそれるため割愛します。
上記はマニュアル翻訳の場合ですが、例えば、Web サイトローカライズはもう少し工程が複雑ですし、アプリやソフトウェアのローカライズも同様に複雑になってきます。
翻訳して Web を構築するには、どんな環境なのか、ドメインはどうする、SEO はどうする、広告は、日々の更新は?というように細分化されていきます。
さらに、最近では Youtube を代表とする動画ファイルに字幕をつけるというケースでも作業プロセスは増えていきます。
https://www.trivector.co.jp/movie/
上記の弊社のプランの場合でも、
という3つのプロセスが含まれています(最小構成です)。
また、ドキュメントの量によってもプロセスは複雑化していきます。
例えば、1冊のマニュアルなら問題ないですが、10冊のマニュアルを同時に翻訳しなければならないとしたらどうでしょうか?その場合、パッと浮かぶだけで以下のような検討項目があります。
上記はあくまで一例で、まだまだ検討項目はあります。
納品形式に合わせたり、複数のドキュメントを同時に進めるために必要な作業工程があり、それらをつなげていくことで翻訳プロセスは完成します。
もちろん、ただ単に「翻訳だけしてくれればいい、テキストファイルで納品してくれればいい」というケースももちろんありますが、お客様からすれば、「まとめてお願いしたい」というニーズは根強く、それには様々なメリットがあることもご存知でしょう。
このように、翻訳の作業プロセスは目的地によって増減があるのですが、シンプルな設計である分、どこかで仕様変更があった場合や条件などが変わった場合には、すべての工程で影響を受けやすいとも言えます。
例えば上記の検討項目で、「翻訳者の人数を3人としていたが、指定したツールが使用できない翻訳者がいたため、急きょ2名体制にせざるを得なかった」としたら、どうなるのでしょうか?
考えられるのは
あたりでしょう。プロジェクトが複雑になればなるほど「翻訳」という全体の中の再調整と、それに影響を受ける後工程での再調整が必要になります。シンプルなプロセスだからこそ、どれかひとつが変更になると、すぐに、直接的に後のプロセスに影響を与えてしまうと言えます。
また、SDL TRADOS や WordPress などのように IT ツールやテクノロジーで便利になった側面も無視することはできません。
従来は、すべて手作業で翻訳しなければならなかったことも、TM によって随分と楽になりましたし、HTML+CSS で構築していた Web サイトも、Wordpress のような CMS なら比較的簡単に Web を構築できるようになりました。
これは本当に素晴らしいことであり、今後も IT を駆使したプロジェクト推進はさらにバージョンアップして便利になっていくことでしょう。
しかし、一方でいつまでも変わらないものがあります。それは「原文の変更」です。
例えば、まだ何も着手していない(翻訳していない)状態であれば、問題ないですが、作業がある程度進んでから、実は文章そのものが変更になったり、追加・削除されたりすることがあります。
いわゆる最上流の部分が変わってしまうので、そのあとに続くプロセスがすべて影響を受けてしまうのです。
このようなことが無いように、キックオフミーティングではしっかりと仕様を固めておくこと、またその仕様から変わってしまったものは、どういう扱いにするのかを事前に決めておくことが重要であり、もっと言えば「できるだけコストを抑えながらも良い訳文、良いコンテンツを作りたい」という目的をお持ちの場合には、仕様をしっかりと決めておくこと、またそれ以前にきちんと翻訳会社と話し合っておくことが重要だと言えるでしょう。
つまり品質とは、1つ1つの作業の精度を高めるだけでなく、それらを統括するプロセスのマネジメントも同時に考えていかなければならないということです。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2020年4月7日に発出された「緊急事態宣言」ですが、5月25日に解除されました。
これに伴い、弊社でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の防止を継続的に行うこと、またお客様やパートナー様にできる限りご迷惑をおかけしないよう、今後も引き続きテレワークを中心にサービス提供を行わせていただきます。
テレワークにおいてもこれまで通りに業務を進めていく所存ですので、どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
スタッフの安全と、ウィルス感染拡大の防止を目的としてテレワークを中心にし、段階的に出社等を行います。またその際の感染防止としてオフィス内でのソーシャルディスタンス、換気、消毒や、時差出勤なども行います。
また、お客様やパートナー様とのお打合せは、ZOOM 等でのオンライン会議を中心とさせていただきます。
お電話でご連絡をいただく際には、担当者へ直接ご連絡いただくか、メッセージをのこしていただければ、折り返し担当者からご連絡させていただきます。またメール等については従来通り対応可能ですのでご安心下さい。オンライン会議におきましては、ZOOM、Skype、Teams 等での対応を行っております。
ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。その他、ご不明な点やお問い合わせ等は以下よりご連絡をお願いいたします。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2020年4月7日(火)に日本政府から発出された「緊急事態宣言」を受け、弊社では新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止として、弊社業務および弊社スタッフ、また関係者の安全確保の観点から、4月8日より、原則として全社員を在宅勤務(テレワーク)とさせていただきます。
お客様等やパートナー様へのご連絡(お打合せ等)につきましては、メールおよび ZOOM 等での対応となります。
お電話による対応も承っておりますが、在宅勤務となっておりますので、お返事等が通常よりもお時間を頂くケースもございます。ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。
なお、弊社のご提供する翻訳・通訳・ローカライズサービスにつきましては、元々オンラインで進めている部分も多いため、品質等に直接的な影響が出ることはありませんので、ご安心ください。
その他、ご不明な点やお問い合わせ等は以下よりご連絡をお願いいたします。
日々情勢が変化しておりますが、私どもも皆様と共にこの困難を乗り越えていきたいと考えております。ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。