IT企業のお客様から「動画を記事コンテンツにしたい」というご相談を受けます。これは至極まっとうな内容ですが、とはいえ、このプロセスはまだそれほど多く知られていません。そこで今回は動画を記事コンテンツにする方法について解説します。
「ワンソースマルチユース」というキーワードは以前から存在していた
いわゆる「ワンソースマルチユース」と呼ばれますが、この発想は以前から存在していました。「ワンソースマルチユース」とは 1つのコンテンツを形を変えて様々なメディアに展開することですが、本テーマの「動画を記事コンテンツにする」というのは以下のイメージです。
ちなみに、参考として弊社の場合には翻訳したドキュメントを様々なメディアに展開することによってコストを抑えながら成果を出すというサービスも以前からあります。
もったいない(mottainai)という発想も大切
お客様からのご相談のきっかけは「こんなに良い内容を動画だけにしておくのはもったいないと感じた」といった内容のもので自分たちの動画のコンテンツは非常に有用だと感じていらっしゃるわけです。だから「このままにしておくのはもったいない」という話です。
そういえば「もったいない」は全世界共通のキーワードですね。企業であれ個人であれ、有効利用しようという発想は重要です。
またすでにマルチユースを実行しているお客様は「はじめから記事にするつもりで動画の構成を考えている」という話もお伺いします。この発想はさらに重要です。
つまり「有限のリソースをいかに使用してパフォーマンスを上げるか」ということでしょう。これらの前提を意識してビジネスを展開することで多くのメリットを享受することができます。
動画を記事コンテンツにする5つのメリット
動画を使って記事コンテンツを作ると最低でも以下の 5つのメリットを享受することができます。
いかがでしょうか。制作コストを抑えつつ、リードを増やすことができるため動画を動画のままにしておくのはまさに「もったいない」ですよね。
どんな動画コンテンツを記事にできるのか
動画にも様々なタイプがありますが、どのような動画をコンテンツ化できるのかをご説明します。
種類 | 解説 |
---|---|
会社案内動画 | 貴社の案内なので役員やスタッフが主に登場。仕事をしているシーン等が多め。またビルや工場などの外観も。 |
インタビュー動画 | 導入事例などに主に使用される。自社製品を導入したらどのような効果を得たかをクライアントにインタビューをする |
採用動画 | 採用は企業の重要課題。欲しい人材やポジションに近しいスタッフに登場してもらうことで実際の働くイメージを持ってもらいやすい。 |
サービス、商品解説動画 | 貴社の製品やサービスの案内や、使い方などの動画も効果的。 |
Webinar 録画 | 海外や国内問わずの講演や Webinar を頻繁に行っているならそれらをダイジェストにしたりすることもできる。お客様にとっては手軽に情報を取ったり学習できる内容。 |
(重要)コンテンツを作る上で決めておかなければならないこと
動画も記事もどちらにも共通することですが、ユーザが問い合わせたくなるようなコンテンツを作る上で絶対に外してはいけないポイントをご紹介します。
動画及び記事コンテンツ制作の目的
当たり前ですが、「何をしたいのか、誰に向けた動画なのか」をしっかりと明文化しておく必要があります。単純に「動画を作りたい」「記事コンテンツを作りたい」だけでは自己満足の世界に陥ってしまいますし、誰にも刺さらないものになります。
「弊社の製造業の顧客、特に情報システム部の決定権者に見てもらう動画と記事コンテンツを作りたい。その際には、1か月に2本程度を定期的に制作し配信する。また自社サイトだけでなくメディアにも展開し、多くの露出をはかり、現在の1か月あたりのリード数を2倍にする」
最低でもこの程度は決めておくべきでしょう。
そのためにどんな種類の動画/記事コンテンツにするのか
動画だけを考えても以下のように多くの種類の動画があり、それぞれ目的が違います。自社の制作目的に沿った動画を選択しましょう。動画をどんな記事コンテンツにすればいいのかを参考までに掲載します。
種類 | 解説 | 記事コンテンツ |
---|---|---|
会社案内動画 | 貴社の案内なので役員やスタッフが主に登場。仕事をしているシーン等が多め。またビルや工場などの外観も。 | Web の場合には「会社案内」や「代表挨拶」などに展開する。 |
インタビュー動画 | 導入事例などに主に使用される。自社製品を導入したらどのような効果を得たかをクライアントにインタビューをする | 導入事例として展開する。 |
採用動画 | 採用は企業の重要課題。欲しい人材やポジションに近しいスタッフに登場してもらうことで実際の働くイメージを持ってもらいやすい。 | Web の場合には「採用」ページに展開する。インタビュー動画もそのまま貼り付けてもよい。 |
サービス、商品解説動画 | 貴社の製品やサービスの案内や、使い方などの動画も効果的。 | Web の場合には「サービス」ページに展開する。またデモや実績なども追記してより説得力を持たせ、問い合わせにつなげる |
Webinar 録画 | 海外や国内問わずの講演や Webinar を頻繁に行っているならそれらをダイジェストにしたりすることもできる。お客様にとっては手軽に情報を取ったり学習できる内容。 | ホワイトペーパーとして展開する。Webの場合にはブログ記事に展開することも可能。 |
これらの動画を制作したあとに「ターゲットにどんな行動をとってもらいたいのか」をしっかりイメージしておく必要があります。「デモの問い合わせをしてほしい」ならデモにつながる記事にすべきですし、さらには Web側にはデモ専用フォームを作るべきでしょう。
その内容を誰に語ってもらうのか
基本的には、導入事例であれば貴社ユーザに出演していただく、採用動画であれば貴社スタッフに出演していただく、会社案内であれば、貴社の代表に出演していただくなどのアレンジが必要になります。このあたりは制作会社とともに相談すべきです。
貴社ユーザのオフィスで撮影するのか、自社内なのか、スタジオを借りるのかなども、誰に語ってもらうかによって変わります。
「誰が話すか」というのは非常に重要なテーマです。
この3つのポイントは妥協することなく、決めておきましょう。
制作にあたり準備するもの
貴社とのお打ち合わせの中で以下のような内容をお伺いし、弊社も一緒に準備します。
動画制作 | コンテンツ制作の目的 | |
企画・構成 | ||
シナリオ台本・コンテ作成 | ||
ロケハン・撮影 | ||
ナレーション収録 | ||
編集 | BGM なども含む | |
納品(Web へのアップロード) | ||
記事コンテンツ | 動画コンテンツの理解 | 動画制作時にインタビューしたライターならベター |
動画コンテンツの文字起こし | ||
ライティング | 動画制作時にインタビューしたライターならベター | |
インフォグラフィックス制作 | 動画内で使用していれば流用 | |
デザイン | ホワイトペーパーや導入事例のデザインがあれば流用 | |
納品(Web へのアップロード) |
これらはあくまで基本となりますが、ひとつひとつのプロセスを事前にしっかりとお打ち合わせすることで、より高品質のコンテンツを制作することができます。ちなみに動画の制作と記事の制作は繋がっているため、できるだけ同じ会社に依頼したほうがいいでしょう。
まとめ
「動画を記事コンテンツにしたい」というアイデアは非常に効果的です。
動画や記事の制作実績や経験豊富なパートナー企業と共にスピーディに、かつ高い品質を維持しながら制作することをお薦めします。
なお、弊社では、主にIT企業のお客様を中心に「言語を軸とした様々なマーケティングサービス」をご提供しています。
ぜひお気軽にお問い合わせください。