ビジネス向け動画で字幕翻訳の「かっこいい感じ」を作るには - 字幕翻訳・ テープ起こし・字幕編集が5万円〜【FUNSUB】

ビジネス向け動画で字幕翻訳の「かっこいい感じ」を作るには

昨今のパンデミック以降、あらゆるビジネスで動画は必須となってきました。文章や絵、そして対面で相手に伝えてきたことを、動画にぎゅっとまとめる必要が出てきました。動画の翻訳やローカライズが必要になったとき、まずは映画やドラマを思い浮かべて、あんな風にかっこいい感じがいいなと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

今回はビジネス向けのコンテンツで「かっこいい感じ」を作るにはどうしたらいいのか、どんなことが必要なのかご説明します。

増加する字幕翻訳のニーズ

翻訳会社で働いている実感として、動画で大事なメッセージを伝えようとしているお客様がたくさんいらっしゃり、コロナ以降、急激に増えたと感じています。また同時に、オンラインイベントをビジネス上の重要なイベントとして位置づけ、動画をローカライズする必要性を感じているお客様が増えていらっしゃると思います。

そんな状況の中で、大変ありがたいことに弊社を翻訳・ローカライズの重要パ―トナーとしてお選びいただく機会が増えています。

動画の字幕翻訳のご依頼が増えている一方、冒頭のような「かっこいい感じ」を出したいというご相談も増えています。

ただこの「かっこいい」という言葉の意味は広く、お客様ごとに違うケースも多いため、今回は「かっこいい」動画をどう作ればいいのか、ビジネスにおいて「かっこいい感じ」は、その求める方向性に向かってどんなツールやアプリを使用し、誰がどこに注意して行うべきなのかを解説します。

カジュアルなコンテンツにお勧めのツール

たとえば「かっこいい」という意味で「カジュアルなコンテンツを大量に発信したい」、「Youtube をこまめに更新・運用したい」とお考えのお客様も多く、その場合は自社で完結させることも可能です。現在では、自動翻訳のアプリや Youtube での自動文字起こし、翻訳機能がかなり進歩しているためそれらを上手に組み合わせることで簡単に動画を公開することができます。

ただし、一方で使い方によってイメージ通りのコンテンツにならず、かえって状況が悪化してしまったということもありますので注意が必要です。

ツールの導入については、各種ツールの特徴や昨今のテクノロジーの進歩を正確に把握していることが重要です。また「どういったお客様をターゲットにしているか」ということもまた、どんなツールを使うか、または使わざるべきか、を判断する重要なポイントとなってきます。

現在の機械翻訳テクノロジーの特徴としては、下記が挙げられます。

  • 元の英文が文法構造上きれいであれば、きれいに訳出されることがある
  • 一見きれいに訳出されているようでも、よく読むと訳が抜けていたり、言いたいことを正確に伝えられていない
  • ある程度、対象の英文に対して知識がある人であれば、内容をざっくり理解する分には問題はない

動画コンテンツが「台本があって、それに沿ってネイティブのきれいな英語で発話されている」もので、ターゲットが「対象の動画の内容について、ある程度知識がある」集団であれば、ツールやアプリを積極的に使用するのはひとつの手段として大いに考えられます。

※どちらか一方になってしまうと、機械翻訳の特徴上、そのまま見逃されてしまうことが懸念されます。

参考までに、以下のようなツールであればカジュアルなコンテンツは翻訳、編集ができるでしょう。

自動文字起こしツール

※精度には幅がありますのでご注意ください

機械翻訳ツール
Youtube 動画に字幕を付ける方法
  • .srt ファイルをご自身のアカウントでアップロード
  • ご自身のアカウントで直接入力

※弊社ではどのようにツールやアプリを導入するべきかのご相談も受け付けています。

作りこむコンテンツでは「PM 力」が重要

一方で動画コンテンツが上記のようなものではない、つまり「台本はなく、英語もネイティブの英語では必ずしもない」コンテンツであり、ターゲットは「必ずしも動画の内容に対して深い知識があるわけではない」パターンでは、ツールやアプリの導入については慎重に検討すべきでしょう。

それは何故でしょうか?

実は、このパターンのコンテンツに必要なのはツール云々よりも「プロジェクト管理の経験やノウハウ」が重要だからです。どんなにツールを使いこなしても、ネイティブの英語でなければ自動翻訳の精度も下がってしまうかもしれませんし、動画の内容が分からなければ、編集も難しくなってしまうためです。

これらはツールで解決できる問題ではありません。

このような場合、適した翻訳者のアサインといったプロジェクト全体のマネジメント力が必要になってきます。実はここで翻訳・ローカライズ会社のスキルや専門性や経験が活きてくるのです。

今回はその中でも、字幕翻訳の際のポイントについて詳しくご説明します。

字幕翻訳には専門的な技術(豊富な語彙力と言い換え)が必要

字幕翻訳といえば、やはり映画や海外ドラマで接する字幕を思い浮かべる方々もいらっしゃると思います。映像を見ながら文字を読めてしまうわけですが、実はこれはさりげないながらも、とても高い技術が必要とされます。

たとえば、人物が「あ、こんにちは、元気?」と発話しても、字幕では「調子はどう?」と記述されることがあります。これは、書き起こすより少ない文字数にまとまっています。

 

上図のように、字幕部分を短く表示されるには翻訳におけるターゲット言語の語彙力が必要となってきます。

たとえば英日翻訳の場合、”It is unique.”と発話されれば、”unique”の持つ意味を正確に把握し、その場面に合った日本語をあてるという作業になります。ご存じの通り、”unique” には少なくとも「他にはない」「ユニーク」「独自の」といった意味があり、この中から最適な訳語を選択しなければなりません。

さらにここから短くするのであればもうひといき、別の語をあてることを検討しますが、そのためには日本語の語彙力が必要になってきます。また、”unique”という語が持つ意味を自分の第一言語(母国語)で正確に理解している必要があります。

そのため弊社では、例えば英日翻訳者の採用においては英語力やその他の外国語スキル、専門領域の知識のみならず、「ある事象や状況を言い表すのにロジカルに日本語を記述できるか」という日本語ライティングスキルを重視しています。このようなスキルを持つ翻訳者が対応し、それを適切に評価できるチェッカーによりチェック/評価されることで、正確かつスマートな訳出が可能ですし、チェッカーがリライトスキルを持っている場合には、さらにリライトすることも可能になります。

しかし、この「少ない文字数にまとめる」作業を行うにあたり、大きな壁が立ちはだかってきます。

それは産業翻訳において独自のルールである「原文に忠実に翻訳する」というものです。

分量を少なくするためには、ある状況や場面において、文脈を独自に理解し削っていい情報を判断する、というのは一つの手段ですが、前述の産業翻訳ルールのため、そのような手段をとることができません。

そこで必要な技術となるのが「言い換え」のスキルです。この「言い換え」のスキルは、上述したように第一言語の語彙力や専門領域での語彙力に非常に左右されます。

言い換えることができると、「原文に忠実であること」というルールに矛盾することなく、より良い表現を採用することができます。以下は、翻訳作業における訳文を徐々に短くしていった時の例文です。どこまで短くできるかというのはケースバイケースですが、意味を変えることなく言い換えることの難しさがお分かりになると思います。

 

  • 英語→日本語訳 サンプルA:(クリックして拡大)

 

  • 英語→日本語訳 サンプルB(クリックして拡大)

 

  • 英語→日本語訳 サンプルC(クリックして拡大)

 

  • 日本語→英語訳 サンプルA(クリックして拡大)

 

  • 日本語→英語訳 サンプルB(クリックして拡大)

 

  • 日本語→英語訳 サンプルC(クリックして拡大)

 

文字(フォント)にもビジュアルがある

そして翻訳作業後は、文字を動画に挿入するという編集作業が発生します。文字は動画の一部となるため、ここでの編集作業も重要です。

文字-フォントについては、英語から日本語への翻訳では、日本語のフォントに置き換わる部分が大多数になりますが、基本的にはオリジナルのコンテンツを尊重し、フォントがオリジナルコンテンツの邪魔をしないよう、またフォントでもしっかりメッセージを伝えられるようにしたいところです。

たとえば、日本語のフォントでいちばん流通しているのが明朝体ですが、字幕で使用するかどうかは微妙なところです。動画の場合にはもう少しカジュアルで、はっきりと形を追いやすいフォントのほうがいいでしょう。

英語やその他の言語についても、ビジネスでメッセージをはっきり伝えるのであればあまり凝り過ぎず、シンプルなフォントをおすすめしております。オリジナルの動画の画面をあくまでも邪魔しないように情報を盛り込み過ぎないほうが、メッセージがより正確に伝わります。

また、デモ動画などの場合は、文字サイズが大きすぎたり、動画内の操作が見えない配置など、デモの動作を妨げるような文字表示は避けたいところです。

なお弊社では「テープ起こし+字幕翻訳+字幕編集」をまとめてご発注ただくことができる下記の3つのプランをご用意しております。

https://www.trivector.co.jp/movie/service/pricelist

よりシンプルでわかりやすい動画にしたい場合は「ベーシックプラン」、会社指定のフォントや特別なフォントを使用したい場合、動画によってフォントを変えてみたい場合、文字の位置をお好みに指定したい場合はそれ以外の「スタンダードプラン」、「プレミアムプラン」をご検討ください。

 

 

弊社プランでは、日本語は「メイリオ、ヒラギノ」、英語は「arial」を基本としております。

またオプションとなりますが、画像の加工、動画の編集も行うことが可能です。お気軽にご相談ください。

さらにかっこいい「吹き替え」

さて、ここまで動画に字幕を付けるという前提で話を進めてきましたが、貴社のクライアントに対してよりしっかりと動画の内容を伝えたい場合には「吹き替え」を選択肢に入れることもおすすめです。「吹き替え」はもちろん画面に文字が登場しませんが、音声と画面でより強いメッセージを伝えていくことができます。

昨今ではプロモーション動画だけではなく、ビジネス向けのウェビナーでもニーズが増えています。ウェビナー等では、ローカライズ対象の動画の話し手が必ずしもナレーターではなく、「しゃべりのプロ」ではないことがあります。そのため吹き替え動画制作では、文字数のさらなる調整、ナレーターの話すスピードの調整等、工程と工程をつなぐ一連のマネジメントが必要となってきます。

かっこいいイメージの裏には地道な努力が必要

ここまでお読みいただき、なんとなくかっこいい、というイメージの裏には、地道な作業の積み重ねが必要になるということが少しでもお伝えできたら幸いです。

弊社では地道な作業を、全体を見て適切に組み合わせるノウハウを、貴社の状況にあわせてご提供可能です。ぜひお問い合わせください。

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