仕上がり枚数というのは、翻訳業界の歴史とデジタルデータに関係しているのですが、マニュアルやカタログなどのドキュメント自体が紙原稿しか存在しない頃に普及していた計算方法です。
例えば、英語→日本語の場合には、「日本語仕上がり」という言葉を使用します。これは、言い換えると「翻訳した後の言語でカウントする」という意味になります。そのため、あくまで予想でしかありません。「翻訳した場合に、このくらいの分量になるであろう」という予測に基づく計算方法です。
400 文字詰めの原稿用紙を基準にして計算することが多く、1枚(ページ)=400文字程度として算出するのが一般的です。
しかしながら現在では、ほとんどのドキュメントがデータ化され、FrameMaker(フレームメーカー)や Word、HTML 形式のファイルは TRADOS(トラドス)によるカウントも可能ですし、これらのデータをそのままカウントすることが可能です。
そのため現在主流となっているのは、元の言語の文字数(character)やワード数を基準とした計算方法です。つまり、1 文字 / 1 ワードあたりの単価を設定して算出する方法が主流となっています。
この方法は、貴社での予算の確保も確実であること、そして分かりやすい見積書であるため、現在では「予想仕上がり枚数」でお見積書を作成すること自体が稀なケースになってきています。
※ただし、紙原稿しかお持ちでない場合には、「予想仕上がり枚数」によるお見積書となりますのでご了承下さい。